時が経つにつれ、東北地方太平洋沖地震による被害が、ただならぬ規模のものであることがわかってきました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、今なお困難な状況にある方々に、心からエールを送ります。
今からちょうど7年前、超大型台風通過のあとで、3週間近く電気も水道も止まったことがありました。我が家も屋根のトタンがめくれて水浸しになりました。それで日が暮れると、床の乾いた部分にダンボールを敷いて身体を横たえ、小さな灯油ランタンの灯をたよりに、濡れずに済んだ本の中から、なぜか大江健三郎さんのものばかり貪り読んでいましたっけ...。
ところで今回の地震のあと、ヤップでも心配されていた津波の影響ですが、ヤップ州の離島やパラオも含めて、肉眼では気づかない程度(一説では20センチ以下!)でした。ところがパプアニューギニアのほうには、かなり大きな波が押し寄せてきたらしいです。
この3日間、わたしはといえば、
この前の記事に書いたとおり、どうにも原発のことが気になって仕方なく、11日から12日にかけては完全徹夜、さすがに12日夜は朦朧と眠りこんでしまいましたが、昨夜もまた眠れず
Twitterを追いかけていました。
そんな中でアレッと思ったのは、米国務省が早々11日のうちに在日大使館業務の首都圏からの移管を発表、翌日には仏大使館や独大使館も在日仏/独人に、東北・関東地域からの避難勧告を出したこと。
ついで、在日米軍が統括する今回の災害援助オペレーションの名前が、
オペレーション・トモダチになったと。咄嗟に
漫画や映画になった「20世紀少年」を思い出して、マジ気味悪りぃと思いましたけど。だって2004年4月にスーパー台風をヤップに当てたのも、今回の地震も、オメエラだろっ(怒)ていう疑いを、わたしは捨てきれないでいますから。
〇
「3月11日の巨大地震を予知した人物」:予知できたわけとは?
http://quasimoto.exblog.jp/14422398/
そんな思いを抱えながら、
Twitterで拾った「これは?」という情報を元に、あっちへ飛び、こっちへ飛びしながら、いま福島第一、第二原発で何が起きているのか、考え続けているわけです。それでだんだんとわかってきたことは、
東電、日本政府は、いざというときに必要な本当の情報を、まったく伝えていないということです。菅総理にいたっては、
@nobuogohara 米軍援助は核分裂を防ぐ物質(ホウ酸)だったが東電はホウ酸注入で廃炉になる恐れがあるため軽水注入冷却固守。翌未明に蒸気放出要請。ところが、菅首相が突然視察に行きたいと言い出したため政府は蒸気放出をとどめるよう指示。視察終了後実施したが間に合わず爆発事故
ということまで仕出かす始末。上の郷原さんのTweetにある「爆発事故」とは12日の第一1号機の水素爆発ですが、今日はプルサーマル発電をやっていた3号機が同じく(もっとひどい)爆発を起こしました。
今起きていることを、できるだけ冷静に、わかりやすく説明を試みているのが
中部大学の武田邦彦先生(ふだんエキセントリックな文章を書く方なのに、ここまで冷静になっておられることからも事の重大さが伺えます):
〇
原発 緊急情報(1)
http://takedanet.com/2011/03/post_b3c2.html
〇
原発 緊急情報(2)
http://takedanet.com/2011/03/post_deb3.html
〇
原発 緊急情報(3)
http://takedanet.com/2011/03/post_c209.html
〇
原発、緊急情報(4)
http://takedanet.com/2011/03/post_a1c1.html
東電・政府・マスゴミの隠蔽はこのようになされます:
〇
福島第一原発 メルトダウン(炉心溶融)の大惨事 (報告2) (副島隆彦の学問道場)
http://www.asyura2.com/09/jisin16/msg/467.html
外国のメディアのほうがよほど正確に事態を伝えています。今の状態は、すでにメルトダウン、あの
チャイナシンドロームのような状態、しかも少なくとも3つの原子炉で同時に!です:
〇
Radioactive Releases in Japan Could Last Months, Experts Say
↑上↑の抄訳とまとめは↓こちら(日本語)↓
〇
政府見解と食い違う日米専門家の意見 ‐ 木谷哲夫
http://agora-web.jp/archives/1279437.html
〇
Second Explosion at Reactor as Technicians Try to Contain Damage
http://www.nytimes.com/2011/03/14/world/asia/14nuclear.html?src=un&feedurl=http%3A%2F%2Fjson8.nytimes.com%2Fpages%2Fworld%2Fasia%2Findex.jsonp
地震とそれにともなう津波は
HAARPの仕業でなく天災であるとしても、
原発の事故は100%人災です。4年近く前、まるで今回の事故を予知したかのような、こんな申し入れが東電に出されていました:
〇
福島原発10基の耐震安全性の総点検等を求める申し入れ
http://www.jcp-fukushima-pref.jp/seisaku/2007/20070724_02.html
それでも東電のずさんな原発オペレーションは改まらず、つい最近もこんなことを:
〇
福島民有ネット:福島第1原発で新たに33機器点検漏れ
http://www.minyu-net.com/news/news/0301/news3.html
保守管理の規定の期間を超えても点検を実施していない点検漏れの機器が見つかった問題で、東京電力は28日、経済産業省原子力・安全保安院に調査結果を最終報告した。報告では福島第1原発で新たに33機器で点検漏れが見つかった。県は「信頼性の根本に関わる問題」と東電に再発防止策の徹底を求めた。
東電によると、福島第1原発で見つかった点検漏れは定期検査で行われる機器ではなく、東電の自主点検で定期点検が行われている機器。しかし、最長で11年間にわたり点検していない機器があったほか、簡易点検しか実施していないにもかかわらず、本格点検を実施したと点検簿に記入していた事例もあった。(2011年3月1日 福島民友ニュース)
また、本日(3月14日)夕方、今度は福島第一2号機において一時炉心がむき出しになるということがありましたが、その原因が、冷却水を送るポンプの燃料がなかったからとか...。もう東電には危機管理能力が欠如しているとしか思えません。
今現在も炉心の温度を下げようと命をかけて作業しておられる方々には頭が下がるが、原発で働くこととは、↓こういうこと↓のようです:
〇
平井憲夫:原発がどんなものか知ってほしい
http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html#page1
そしてこの期に及んでも東電・菅政府は触れようとしていませんが、福島第一3号炉は、MOXを使ったプルサーマル発電をしていました。プルサーマルがいかにヤバイものか、こちらをどうぞ:
〇
プルサーマルをめぐる状況
http://www.kisnet.or.jp/net/page1.htm
〇
プルサーマル : 『Q&Aで知るプルサーマルの正体』
http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=84
最悪の事態に備えて最善を尽くす努力よりも老朽化した原発を守りたくて、せっかくオバマ大統領がオファーしていた「分裂を防ぐ物質(ホウ酸)」を断った時点で、アメリカや、MOXを製造しているフランスに、
駄目だこりゃ...とさじを投げられちゃったんでしょうね。だから、彼らは独自で危機管理措置(自国市民の避難勧告、大使館業務の移管)を取った。そして今、せっかく「トモダチ」業務についていた原子力空母「ロナルド・レーガン」が、救援活動に当たっていた自艦載のヘリコプターの乗組員17人が飛行中に軽い被曝したことを受けて、福島第一原発の北東およそ160キロの海域にいた自艦を、風上側に移動させたそうです。
飯山一郎さんじゃないけれど、
もう、自力自助しかない!
http://grnba.com/iiyama/
ですね。(自分にとって)正しい情報への感度を高め、自分と自分の家族を守るための最善の措置を取る!
ちなみに今日から行おうとした配電制限も、国民に「ほら原発がないと大変でしょ」と思わせる作戦なのか、あるいは本当にヤバイ福島原発のニュースから国民の目をそらせるためか、はたまたマジでヤバイことになったときに戒厳令を出さなくて済むように、首都圏への人の出入りを制限しようとしたのか、たぶんその全部でしょうけど、東電の電力供給率は原発がなくても大丈夫ということは、反原発を訴えてきた人々の間では常識です。
というわけで、真実に向き合うことを恐れないで、それぞれが適切な危機管理をやって生き延びましょう。大丈夫、夜の次には必ず朝が来ます。
(追記)
福島第一・2号機がまた危険な状態になっているようです。とても寝る機がしない...。以下をご参考までに追加リンク:
〇
よくわかる原子力:放射能から身を守るために
http://www.nuketext.org/index.html
まず大切なことは、事故が起きたことをできるだけ早く知ることです。そうです、東電、政府は国民に、何が起きているのか、正直に知らせる義務があります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
よろしかったら
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