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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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犯人は誰?

約6年前から始まったヤップ島でのオニヒトデの大発生、西側のリーフでは、まず北のミル・チャネル近辺から始まって、徐々に南に降りていった。そして彼らが通り過ぎたあと、環境の良いところから、ゆっくりとまたサンゴが育ち始めている。そんな順調に回復している場所のひとつ、スパニッシュ・ウォールの南側をドリフトしながら潜っていると、
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長さ約300メートル、水深約15メートルから20メートルの範囲にわたって、ひっくり返ったばかりのミドリイシ類(トゲマツミドリイシっぽい)がそこ、ここで目だっていた。

すぐ近くには同種のサンゴが無傷で元気に育っているし、大型のアンカーを引きずったときにできるライン状のダメージもない。あちこちスポット的に、サンゴのお皿がひっくり返されたような、とても不思議な風景だった。
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カメや大型のサカナがサンゴを食べようとしてこんなことをするはずがないし、ましてオニヒトデでもない... 特定のエリアに集中していることからして可能性の高いのは、こぶし大のメタルをアンカーにしている小型のボートが、底釣りか他のフィッシングの目的で、この場所で少しずつ移動しながら何度もアンカーを入れたのか...?
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ひっくり返ったサンゴが全部このまま死んでいくわけではなく、転がったところから上手く増殖していくのもいると思うけれど、先を考えないニンゲンのわがままでこのような行為を続けていると、今はどんなに環境が良くたって、いつかは破壊のほうが勝ってしまう。思えば同じことが地球上のそこここで起きているんだよね。原因や理由を考えれば考えるほど、悲しくなる光景だった。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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by suyap | 2011-01-23 12:25 | ヤップの自然・海
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