ひそかにわたしが「猫バス」(トトロのね)と呼んでいる路線バスを運営しているPTS(Public Transportation Systems-公共交通公社)のフェンスの上に、どでかい看板が掲げられた。
青い空に映えるデザイン、なかなか素敵でしょ?誰が描いたのかなあ...。
PTSが「公社」なわけはヤップ州から予算がついているからだけど、朝夕の路線バス収入は、このところのマイカー・ブームで激減しているという。料金もこの20年で3倍以上になり、現在は一乗り$1.00なり。
そこでPTSが力を入れているのが修理工場部門。もともと大型バスのメンテナンス要員はいたから、それを充実させて一般からの顧客を多く取るようになった。メカ関係の修理では、現在わたしがもっとも信頼している修理工場である(板金、足回り関係はまた別のところ)。
きょうも元気に疾走する「猫バス」。土日休日をのぞき、毎朝6時30分に各路線の始発点を発車し、7時過ぎにコロニアを経由して、授業がある日はヤップ高校まで行く。その後、最終時限の終了を待って午後高校を出発して終点まで行き、コロニアにとって返して、午後5時コロニア発が最終、バスは各路線の終点(翌朝の始点)で眠る。運転手もたいてい近くの人だ。
行き先やバス停の表示どころか、止まるところのアナウンスも無いから、「知っている」人だけが利用するもの、乗客も運転手もみな顔見知りだから、ツーリストが行き先のアレンジもなく乗れるものじゃない。
またヤップには23人以上乗れるバスはこの「猫バス」しかないから、たまに来る大型クルーズ船の乗客も、このバスで島内観光となる。ほとんどクッションの入ってない固いベンチ、冷房なしの大騒音の中を、ガタゴト走る「猫バス」に押しこめられたクルーズ船客は、それだけで十分にカルチャー・ショックを満喫できるかもしれない。
頑張れ、ヤップの「猫バス」!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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