毎日けっこうお湿りのある日が続いています。でも今年はまだ台風が3つしか発生していなかったんですね。しかも
ヤップの南東海上で3月下旬に生まれた1号以外は、みなパラオより西で生まれ、フィリピンからアジア大陸に流れています。
そういう気象も幸いしたのでしょう、5月の初め、船外機付の小型ボートで釣りに出たまま行方不明になっていたポンペイの男性が、2ヶ月半以上も漂流した果て、パラオで救助されました!
ポンペイからパラオまで、直線距離でも2600キロ以上もあります。貿易風と北赤道海流に流され続けた結果でしょうけど、気の遠くなるような距離です。
ヤップ近海からフィリピンに流れ着いて生還した人とか、ヤップとパラオの間のングルー環礁近くで大時化の中を遭難し、2日後にユリシー環礁に流れ着いた人とか、わたしのまわりにも漂流経験者は何人かいますが、このポンペイ人の漂流した距離と時間にはかないません。
下は気象衛星から見た今朝の雲の様子ですが、左上に赤い字を入れたところが鹿児島...ちょっと文字が不鮮明になっちゃいましたけど、日本とミクロネシアの島々の位置関係を、なんとなく、つかんでいただけますか?左側のピンクの線はフィリピンの島々です。ヤップやパラオで遭難すると、命さえ保てれば、フィリピンのどこかに流れ着けます(笑)。
この44歳のポンペイ人男性は、雨水を飲み、鳥やときどき獲れる魚を食べて飢えをしのいだとか。漂流中、マグロ延縄漁船、巻網船団、コンテナ船などを何度も目撃しましたが、どれひとつとして、気づいてもらえなかったそうです。
発見されたとき、男性はがりがりに痩せこけ、重症の日焼けと脱水症状がみられたので一時病院で手当てを受けましたが、8月2日にパラオを出て、グアム経由でポンペイに向かいました。もちろん帰りは飛行機で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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