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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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アリンガノ・マイス、再びパラオへ出発!

近ごろ夜になると頭の動きがすっかりスローになり瞼も落ちてきて、ブログの更新が遅れがちです。すみません...今回も写真だけアップしていた土曜日の報告です。
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よく晴れ渡り東風になった6月19日、キャプテンSさん、Sさんの6歳の息子Mくん、それに4人のクルーを乗せたアリンガノ・マイス号がパラオに戻って行きました。

はじめは9時か10時には出航すると聞いていたのが、昼頃だろうになり、とうとう午後2時を過ぎてもまだなんとなく出る気配もなく、ついにSさんが行くぞと声をかけたのは3時をまわった頃でした。マリーナまで見送に来た人のほとんどはクルーの親族たちで、なんとも静かな出港風景でした。
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沖どまりしているアリンガノ・マイスに、キャプテン以下クルーたちが乗り込みます。荷物の積み込みや出航準備はすでに前日のうちに済ませてあったのに出航がこんなに遅れたのは、あとはモロモロの惜別の場があちこちでエンエンと続いていたのでしょう。
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いよいよ舫綱(もやいづな)がはずされました。アリンガノ・マイスの上では、少ないクルーがてきぱきと出航の際の持ち場についているのが見えました。

朝のうちはやや強めだった東風が、午後をまわる頃には弱まってきました。いまのアリンガノ・マイスには小さなエンジンが搭載されていますから、わたしはてっきり自力で水路を航行していくものと思っていましたが、最後の土壇場になって、機走に加えて小さなボートもリーフの外まで曳航することになりました。このままマリーナで別れてしまうのが、淋しかったのかもしれません。
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マリーナに集まった見送り人の少なさにわたしもちょっと拍子抜けしたのですが、それにはいろいろ背景や理由もあり...しかし、それらはあまりにもローカルな事情なのでここでは書きません。マソウ・メラム号のキャプテンTさんと、シミヨン・ホクレア号のキャプテンAさんが来ていて最後まで見送っていたことは救いでした。とくにAさんとSさんのハグハグは、見ていてほろりとしましたよ。

ヤップとパラオは飛行機でひとっ飛び(タクシングも入れて1時間)、この風なら明日(6月22日)ころにはアリンガノ・マイスもパラオに到着するでしょう。それに現代的な緊急装備を備えた艇なので、ヨットの見送りと同様たいして危機感はないのですが、出航までの長~い間をじっと待って最後にハグや握手で送り出し見届けてあげる、クルーも親族・友人もなんとなくウルウルするってのは、葬式に何日もかけて別れを惜しむ風習同様、いまの日本では忘れ去られてしまった気持の処理法でしょうね。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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by suyap | 2010-06-19 22:19 | ヤップの伝統文化
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