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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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温い海

いまザブンとヤップの海に飛び込むと、すごく寒がりなわたしさえでも、ぬる(温)っと感じるくらい、暖かい。ただいまの水温は29度、水があまり入れ変わらないところでは30度を越すときもあり。原因はいろいろあると思うが、一番大きく影響しているのが、エルニーニョの影響でヤップのまわりが暖水塊に囲まれているらしいことと、まだ降水量が少なく海水が冷えないことかしら?
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1998年の世界的な白化で大騒ぎになった高海水温とサンゴの関係は、その後、サンゴ(というより共生藻)が順応したせいか、まだあまり白くはなっていない。ただし、それら共生藻と一緒に生きているサンゴやイソギンチャクも、暑さにうだっているような感じでグダッとして見えるけどね。

彼らは逃げられないので仕方なく順応しちゃったのかもしれないけれど、泳いで涼しいところに移動できる大きなサカナの姿が、ダイバーが潜る範囲内の島のまわりでは極端に少なくなっている。マンタもそのひとつかもしれない。待っても待っても出てきてくれないときもあれば、出てもスーッとお通りがかり程度のことが多い。2週間前にはちょっとだけ出が良くなっていたのだけど、また低調になってしまった。
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こんなときには、根つきのサカナを狙うに限る(笑)って、上はミル・コーナーでわりとお約束のホソスジカマスに見とれるダイバー。 ギンガメアジもさらさらと入ってきた。

(注)現在の高海水温は、暖水塊が通り過ぎ降雨量が増えると下がりますからご心配なく。決して「地球温暖化」の作り話と関連させて憂えないでくださいね。
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海はまったりと静かだったので、最後は超浅場のモンツキカエルウオ大会。波のある季節は見るのが大変だけど、海がぺったりとしてくるこれからの季節、5mの安全停止が終わると速攻で浅場にかけつけ、彼らに会うのが楽しみになる。
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そしてウミウシ...!あまり姿を見かけられなくなって心配してたアンナウミウシだが、またそこかしこで見かけられるようになった。けっこうな勢いで大好きなカイメンをパクついているらしく、成長速度も速い。カイメンもそれに負けずに成長しなけりゃ負けちゃうから必死かも(?)。
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ナマコヘブンの某所にいるミスジアオイロウミウシもちょっと場所を移動して捕食中。大きくはなっているけど、キミ、ちょっと痩せてるねえ...。
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同じく細さが気になるのは、↑アカフチリュウグウウミウシ↑と、↓トサカリュウグウウミウシ↓たち。このことは何度も書いているけれど、彼らの食物はミドリトウメイボヤというホヤの仲間だけのようで、

トサカにアカフチ、リュウグウウミウシの出番
http://suyap.exblog.jp/10046318
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その食料が枯渇すると、だんだんスリムになり数が減っていき、ついにはパタッと消えてしまう。彼らを見ると、いつも地球上の人類の将来を思ってしまうのは、考えすぎかなあ...
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まあ、そんなことをあれこれ考えながらも、まったりダイビングを楽しんで帰ってくると、ヤップの伝統カヌー、マソウ・メラムとシミヨン・ホクレアが、曳航されて彼らの基地に戻っていくところだった。アリンガノ・マイスももうすぐパラオに戻っていく予定です。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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by suyap | 2010-06-18 23:22 | ヤップの自然・海
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