6月14日午後3時すぎ、キャプテンSさんに率いられた
シミヨン・ホクレア号に伴走されて、パラオから
アリンガノ・マイス号が戻ってきました。
ヤップ州の伝統カヌー
シミヨン・ホクレアは、もう一艇の
マソウ・メラム号と一緒に5月13日にグアムを出航してヤップに向かっていたのですが、
わたしが予想したとおり、風が穏やか過ぎて海流に抗しきれずヤップの北を西方に流されてしまったようで、ヤップではなくパラオに到着していたものです。また状況次第で臨機応変に目的地を変更するフレキシビリティは、自然相手の活動をするうえでたいへん大切なことです。
〇
グアムからカヌーが帰ってきた!
http://suyap.exblog.jp/10636795/
〇
シミヨン・ホクレア号はパラオに到着しました
http://suyap.exblog.jp/10660657/
さて今回は、ヤップ島の南方に
シミヨン・ホクレアが近づいたときから曳航を開始したようですが、ヤップ州海洋資源局のボートがそれを担当しました。
シミヨン・ホクレアと
アリンガノ・マイスがパラオを出航したのは6月9日ですが、今回も前半は風が緩やかすぎ後半は向かい風に変わったので、航海には時間がかかりました(ヤップとパラオの間は、程よい追い風なら3日くらいの距離です)。パラオを出航して以来、
マソウ・メラムのクルーから、日に何度か現在地(緯度経度)を知らせが入り、それをTNS(伝統カヌー協会)はメイルで転送してくれていたので、だいたいの位置を知ることができました。それによると、カヌーは一度ヤップの真西まで北上しています。やはり、この時期にヤップ南西のパラオから戻るのは、たいへんそう…
うちの桟橋(↑写真右方)はふさがっているので、今回は隣のビヨンド・ザ・リーフの桟橋(サーモンピンクの建物左側)に接岸するようです。マリーナ・レストランは昼前から早々と貸切られ、エライさんが主催する帰還レセプションの準備をしていました。
引き続いて
シミヨン・ホクレア号が堂々の入港、ヤップにはかれこれ2年ぶりの帰還です。
アリンガノ・マイス号と同じ距離からではフレームに納まりきれません、やはりデカッ!
過去の
アリンガノ・マイス号の記事は、こちらをどうぞ:
〇
アリンガノ・マイスとホクレアがヤップに到着
http://suyap.exblog.jp/5295771
〇
アリンガノ・マイスとホクレアがパラオにむけて出発
http://suyap.exblog.jp/5321433
〇
アリンガノ・マイスが新しい就職先に向けて出航
http://suyap.exblog.jp/7447327
ヤップを出て行ったときよりきれいに塗装され艤装もしっかりして、まるで現代的な大型ヨットのようです。それにしてもびっくりしたのは、目の前に来て、チェーンをつけた大きなアンカーをドボンと落としたこと、オイオイ(笑)。
それに、ハワイで進水してヤップに来るまで搭載していた船外機を、ある事情とプライド(?)から、キャプテンSさんは売り払っていたのに、また新しい船外機がついていました。そのSさんの元気そうな姿も見えます。彼にとってもヤップに戻るのは2年ぶり^^
お出迎えの「群集」といっても、いつもながら、たいした人出ではなく、ほとんどがクルーの親戚と「関係者」です。わたしのような野次馬はほんのわずか...
ひとつには、島であまり宣伝しないこともあります。ハワイやグアムのように、(言いすぎかもしれませんが)伝統保存がある種ショー的になってしまったところより、わたしはよほど良いと思いますけど。
いよいよ
シミヨン・ホクレアがビヨンド・ザ・リーフの桟橋に接岸しました。わたしも近くに行って見ようかと思っていると、友人の息子が全身ずぶぬれで青い顔してやってきました。
いますぐスクーバ器材かして欲しいんだけど...水路に入ったところまでカヌーを歓迎に行ってたらボートが転覆して、それに乗ってたエライさんも荷物もろとも投げ出され、一切合財が海に落ちちゃったんだ~~~
なるほど、転覆したボートはなんとか起こし、幸いけが人もなく、海に投げ出されたエライさんもずぶぬれで憮然とした顔で帰ってきています(笑)。しょうがないな~と言いながら、わたしも捜索と回収につきあうことにしました。
現場に着いて状況を聞いてみると、水路に入ってひと息ついている
シミヨン・ホクレアのまわりをグルグルまわってて、体重の重いエライさんが片側に寄ったのでバランスを崩したとか...やれやれ。
幸い転覆の場所はすぐに確定できたので、潜ると水深15メートルから24メートルの間に、エライさんの携帯電話も(爆)、家や車の鍵も、財布も、浮いて流れやすいもの以外はほとんど回収できました。
夕闇迫るころマリーナに戻ってみると、レストランでは州知事主催の歓迎レセプションがほぼ終わりかけ、クルーたちも三々五々、カヌーに積んだ荷物を下ろし始めたり野外で集まってのんびりしていました。防水ケースの水滴がついちゃいましたけど、上は
シミヨン・ホクレアです。
↑
アリンガノ・マイス↑はアンカーを上げて、岸と係留ブイの2点でつないだようです。こうして実際に伝統カヌーの
シミヨン・ホクレアや
マソウ・メラムと並べてみると、そのデカさがよくわかります。ヘタなヨットより居住性も良さそう...?
こちらは5月にグアムから戻った↑
マソウ・メラム↑、3艇の中では一番小さく見えます。
アリンガノ・マイスはしばらくヤップに滞在後、再びパラオに行くようです。パラオ・コミュニティ・カレッジ(PCC)に行っているヤップ州離島の生徒を夏休みに帰郷させるために伴走話に乗ったんでしょ?と冗談を言うと、キャプテンSさんは、ノーノー否定しながら笑っていました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
よろしかったら
人気ブログランキング地域情報 &
にほんブログ村海外生活ブログにクリックをお願いします。
ヤップのマンタ:
http://yaplog.jp/mantas/
ヤップ島あれこれ:
http://yaplog.jp/suyap/
ヤップ島の旅案内:
http://www.naturesway.fm/index2.html
Twitter