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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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ミクロネシア諸島自然体験‐2008年少年少女自然体験交流-海辺の活動

a0043520_10545032.jpgご一行様のヤップでの日程も、残すところあと2日になりました。

7月29日(火)は、午前6時30分からホテルで朝食を取り、7時40分から50分まで、池澤夏樹さんの旅行エッセーにも登場するヤップの自然科学者Dr. Margie Falanruwのお話を聞きました。マージーさんにはこのプロジェクトのいかさま性を前々から伝えてあるので、彼女はそれをよく承知の上で、毎回、日本の子供たちにヤップの自然をレクチャーしてくれるのです。しかし...ヤップの自然や文化について経験もなく、マージーとの打ち合わせもしていない通訳が、どれくらい正確にマージーの話を子供たちに伝えられるでしょうか?

以前にこんなことがありました。ヤップのエコ・システムを語る上で大事な役割を果たすタロイモの田んぼ(ヤップ語でムート、英語ではタロパッチ)の意味が通訳にわからず、そのまま英語でタロパッチとして訳すならまだしも、マージーの話からタロパッチというコトバ全部を飛ばして、立て板に水のような通訳をしたのです。聞いていたある日本人の知り合いが、あれじゃマージーに失礼だよ、とレポートしてくれました。

それにしてもマージーをこんなに朝早くから呼んでおいて、たった10分間のレクチャーをせよとは... もちろん彼女自身も彼女が主催するNGO、Yap Institute of Natural Science(ヤップ自然科学研究所)も、謝礼や寄付なんか全くもらっていません。

a0043520_9143879.jpg子供たちやマージーを朝早くからたたき起こしたのには理由がありました。

この日はボートでマングローブ観察ツアーの予定だったのですが、干潮時間が午前11時01分、しかも干潮時には水位が2フィートまで下がると潮時表には出ています。しかも目的地のカヌー建造場の前は、遠浅の泥地が延々と広がっています。よほど潮の高さがないと、ボートはおろかカヌーですら、航行できないのです。

わたしが彼らのスケジュールを入手したとき(誰から、どういうルートでという詮索は無駄ですよ>関係者の方々。あなた方を心からの笑顔で迎えて親身になって協力した人々の中にすら、もしかしたらレポーターがいるかもしれません-笑)、マジで目をパチクリさせたのは、この日のスケジュールでした。わっはっは、これは見ものだわい、用事をなんとかやりくりして、これは自分の目で現場を抑えたい...と思いました。こんな時間(予定では午前8時)に出航して、目的地にたどり着ける確率は20%以下だなあ... それに、あれだけの人数を時間通りに動かせるわけがない。これはツアー・オペレーターなら常識的に察知できることです。

しかも乗船場所に、うちと仲良く同じマリーナをシェアして営業しているダイビング屋さんの桟橋が選ばれました。こりゃ、ますます見ものだわ!当日はわたしも午前7時から出勤して、自分ちの桟橋で、フェンダーの修理作業をするフリを開始しました(笑)。ご一行さまが乗船するボート3艇も、午前7時15分までにそろいました。桟橋を提供するはめ(もちろん無料です)になったダイビング屋さんは、自分とこのボートを移動させてスペースをつくってあげました。

a0043520_9154016.jpg案の定、遅れに遅れて、ご一行さまが桟橋前に到着したのは午前8時35分、潮はどんどん下がっています。それなのに、ああ、それなのに... ボートのドライバーたちの心配をよそに、ご一行さまったら、ダイビング屋さんの店の前を占拠して、子供たちを運動会座りさせ、なにやらブリーフィングを始めました。また大事な10分が経過しました。店の前を占拠されたダイビング屋のオーナーやスタッフ、子供たちを乗せるボートのドライバーたちが、あきれて見ています。

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さあ、いよいよ乗船開始です。潮が下がって傾斜が急になった桟橋で、滑ってしまった子供が若干1名いましたが、第1船への乗船が無事終了し、ボートは桟橋を離れました、が...

おいおいお~いいったい何人乗っているんだあ~~~!!!

このボートはヤップ州海上運輸課に所属し、通常は離島連絡船のハピルモホル号に搭載されているものです。日本製の和船で、マリンシックス SW-26BF、全長: 7.86m、全幅: 2.16m、定員: 11名仕様カタログはこちら
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そっそれが...(汗)
日本の子供16人(2チームに相当) + 日本の大人5人
ボート・ドライバー1名、アシスタント1名、ヤップの子供1名
合計24名
の姿を、拡大した写真から確認できました。なんと定員の倍以上、定員を13人もオーバーです。桟橋を出てマングローブ水域に入るまでに、深い水路を通ります。向かい風もちょっとあります。大丈夫でしょうか?
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第2船に乗りこんだのは、残りの1チーム子供8人と、日本の大人2人、それにボートドライバー、アシスタント、おそらく州青少年課員各1人で、計13人でした。

このボートはヤップ州海洋資源局に所属する日本製ヤマハのフィッシングメイト 23カディで、全長: 7.00m、全幅: 2.30m、定員: 10名 仕様カタログはこちら
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とうなることやらと、彼らが通過するタゲレン橋に車を走らせて待っていると、あれれれれ~? 海洋資源局所属のヤマハのフィッシングメイト 23カディの乗客が劇的に増えています。
日本の子供15人 + 日本の大人2人
ボート・ドライバー1名、アシスタント1名、青少年課スタッフ1名
合計20名
今度はこっちが定員の倍、10人もオーバーになっていました。しかもこの船はV型の船底なので、これだけの人数を載せると、浅い場所での航行にはますます不利になります。

あとで両船の乗り換えの様子を聞いたところ、定員11人に24人乗せて出航したマリンシックス SW-26BFは、風に向かって進行するにも安定が悪く(こんなに大人数を乗せていると、ちょっとしたことでバランスを崩しても転覆します)、まだ安定性のあるヤマハのフィッシングメイト 23カディに、子供の一部を移動させたということです。その乗り換えは、浅瀬ではなく深い水域で行われました。ボートや海に慣れない乗客を相手に、とても無謀な勇気あるオペレーションだったと思います。

マリンシックスに何故これだけの人数がゾロゾロ乗り込んだのか、これはヤップ側関係者の預かり知らぬところでした。一見して広く、サイドにベンチのあるマリンシックスに、乗れるだけ乗っているうちに2チームが入ってしまい、それでもまだ空いたスペースがあったので、ついでに大人も5人乗り込んだ-という、日本側のボート・セーフティに対する無知の結果でしょう。これでよく野外活動のリーダーが務まるものだと思います。

a0043520_9211663.jpgすでにかなり水位の下がったタゲレン水路を、3艇のボートが通過していきました。もう1艇の18フィートのマリンシックスは、ヤップ州教育省所属のもので、こちらには日本のお子様たちの接待役を仰せつかったヤップの子供たち数人と大人が乗っていました。

この先どこまでたどり着けるか見届けるために、わたしは次の通過ポイントとなるマガチャル橋まで車を走らせしました。そこでは、日本のお子様を接待する見返りとして日本に招待されたヤップの10人の子供のひとりとその両親が、子供にせがまれてボートの通行を待っていました。その母親いわく、
なんか変なんだよねー、この団体、うちの子を日本に送る前に、子供の写真を撮って使うことへの同意書を出させたり、今日だって、なんでこんな時間にボートを出したりすんだろうね。こんなに潮が下がってて、カヌー建造場まで行けるわけないじゃん。うちの子を乗せなくて良かったわ

a0043520_9215262.jpg船首を下げてエンジンのある船尾を軽くするために、ほとんどの乗客を船首側に移動させた海洋資源局のボートが、すでに石が顔を出している航路を通ります。

その後を、海上運輸課のボートが、乗客が多すぎる上にハンドヘルド・エンジンなので前方が見渡せないらしく、ドライバーは立ち上がって用心深く航路を通行していきます。

a0043520_9223343.jpg2艇とも、エンジンを限界まで上げてプロペラをまわしています。ボート・オーナーにとっては心臓が縮む思いがする、エンジンの空吹き音が響いています。しかも、もうカヌー建造所にたどり着ける望みは100%ありません。それでも、ボートは進行します(笑)。

a0043520_923656.jpgマガチャル橋を通過してしまったら、最後に望みを託せる上陸場所があるにはあるのですが、また、そこはマングローブの観察もじっくりできる良い場所なのですが、果たしてどうするでしょう?ご一行さまは、このまま最悪のシナリオに突入するのでしょうか?

マングローブの根っこが↑こんなに出てしまった時間に、いちおう最悪のシナリオを想定して(笑)、わたしも念のためにそれを見届けられる場所に移動することにしました。最後の上陸可能場所で上がって車を手配してもらう確率は50%くらいあると思ったので、敢えてそこで待つことはしませんでした。最悪のケースの観戦場所は、行って駄目元だったのです。

a0043520_9451181.jpgだから、そこで待つ時間を30分と決めていました。空模様がやや雲がちになってきたのは、窮屈な小さめのライフジャケットを着せられた子供たちには福音だったでしょう。炎天下でライフジャケットを着て焼かれたら、熱中症の心配も出てきます。

小鳥のさえずりを聞きながら、静かなマングローブの入り江で遠くの海を眺めて過ごす時間は、わたしにとっては至福のひとときでした(決して他人の不幸を待ち望んでほくそえんでいるのではありません、念のため-笑)。

と、かすかなエンジン音とともに、遠くのほうにゴマ粒のようなボートが3つ現れました。小さな赤い矢印の下にボートがいます。しかし、ボートはそこに凍りついたように停止して、なかなか動きません。時刻は既に午前10時50分、ほぼ最干潮時です。目的地は左下の長めの赤い矢印で差した方にあるのですが、そこにボートで行き着くには、水位が下がりすぎています。

a0043520_9454786.jpgそれでもあきらめない日本人を前に、ボート・ドライバーたちは懸命な努力をしているという風情で、ボートをあっちこっちに移動させています。でも彼らの本心は、こいつら、馬鹿じゃねーの、やってられねーよ、早くあきらめてくれよ、こんなに潮が下がっているのが見えねえのかよ、だったのです。

もしボートのオーナーが乗っていたら、自分のボートとエンジンを(+心優しい人なら乗客のことも)心配して、ここまで来る前にはっきりと「無理だ」と伝えたでしょう。しかし、3艇とも政府のボートですし、ドライバーも政府職員ですから、エンジンが壊れても、ボートが浅瀬に乗り上げて動けなくなっても、自分の腹は痛みません。どうして自らが言いだしっぺになって「無理だ」と伝えて、責任を背負う必要があるでしょう(笑)。

2キロ以上離れたわたしのところまで、エンジンを限界まで上げて空吹きしている音が聞こえてきました。おそらく相当の泥が水冷ラインに吸い込まれているでしょうから、帰ったらすぐにクーリング・システムを洗っておかないと、すぐにインペラーがへたってしまいます。それを放っておいたら、エンジンがオーバーヒートして焼きつきます。まあ、政府所有の機械は、だいたい、こうしたことですぐに壊れてしまうのですが。

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どうするつもりだろうと見ていると、20分ほどの試行錯誤ののち、3艇が上陸予定地の反対側に寄り始めました。やがてボートのまわりに黒い点々が...
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ついに限界を悟ったようですね。ボートを岸に寄せるのをあきらめて、マングローブの泥地を歩かせることにしたようです。上陸場所は、カヌー建造場があるマキ村と大きな入り江を挟んて対面するアムン村です。そちらに急遽、迎えの車を手配してもらったのかと思っていたら...
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どうやら、アムン村の上陸場所から、わたしが居る橋(一部丸木橋です)を通って、マキ村側に歩いて来させるつもりのようです。

もうこれくらいで良いだろうと帰り始めたところ、旅行会社の添乗員氏(こちらで紹介した課長さんのほうですけど)が、青少年課職員に連れられて、あわてて駆けつけてきました。すれ違いざま、彼がわたしを見てギョッとしたように会釈したのは、やはり、あのときわたしを撮影していたからでしょうね。それでなけりゃ、どうしてわたしを知っていたのでしょうか?わたしのほうは、彼の会釈を無視しましたが、その理由は、わたしは彼をフォーマルには知らないし、まして空港で密かにあんなことをされたんじゃねえ。ちゃんと礼を尽くして挨拶に来ておれば、今回の潮のことも、前もって教えてあげたかもしれないのに(笑)。

a0043520_9502119.jpg泥地を歩く子供たちのキャーキャーいう声が、静かな入り江中に響き渡っていました。子供たちは、こんな→ところを歩きました。海底あちこちに、シャコだのゴカイだのの棲家である穴が開いていますから、用心して歩かないと、足をとられて転びます。

ご一行さまに無料で借り上げられているヤップ州就学期前教育送迎車3台は、予定時間の11時30分のきっかり5分前にやってきました。ピックアップ予定のカヌー建造場に子供たちがいないので、マキ村側の橋の袂に移動して、そこから子供たちをカヌー建造場に運び、しばらく過ごしたのち、12時30分、コロニアに帰ってきました。スケジュール上では1時間半もカヌー建造場で過ごす予定になっていましたが、子供らがそこに居た時間はせいぜい20分前後だったでしょう。今回の大遅れは、カヌー建造現場にとっては良かったかもしれません。あそこに一度に32人も訪れるのは多すぎます。

ご一行さまは、朝コロニアで乗船してから、マングローブの水路を超徐行で通り抜け、あげくに泥地を歩き、アムン村を通り抜けて橋の袂でバスに乗り込むまで、ほぼ3時間近く、たっぷりとお日様の下にいたことになります。暑かったでしょうけど、わりと雲が多い日だったのは幸いでしたね。

ランチはパスウエイズ・ホテルのレストランで召し上がりました。メニューは、サカナとご飯とフレンチ・ポテト・フライ+飲み物だったそうです。このフレンチ・ポテト・フライは、旅行会社添乗員氏からのたってのお願いでつけたのだそうです。元々、この日のランチはガニール・レストランに予約が入っていたのですが(メニューはフライド・チキンと焼ビーフン+飲み物)、突然キャンセルになったようです。

午後はそのままホテルに帰り、午後5時から再びコミュニティ・センターで行われるフェアウエル・セレモニーにそなえました。初日のオープニング・セレモニーへの大遅刻、その他の細々した遅刻、そしてこの日午前中の大遅刻による大失敗に懲りてやっと学習したのか、ご一行さまは、午後4時半過ぎにはホテルを徒歩で出発していました(笑)。
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この日の午前中いっぱいを彼らにつきあったわたしは、毎年ヤラセのフェアウエル・セレモニーなど、もう放っておこうと思ったのですが、店じまいして帰り支度を始めたころに、棒踊り(ガメル)の始まった音が聞こえてきたので、そっと様子を見に行きました。

今年の踊りはガギル地区ガチャパル村が出したようです。ということは、オープニング・セレモニーがヤップ州青少年課のおごりだったのに対して、フェアウエルは、おそらくヤップ州歴史保存局のおごりでしょう。(おごりとは、提供されること/するコト、またはモノ)。数年前に観光局がこのプロジェクトに関わることを止めましたから、この2部署が割りを食っているというか、何かを期待しているというか...

2日前のオリンピック選手マニエル君壮行会とはうって変わって、とっても閑散としたフェアウエルでした(毎年そうですが)。真ん中の踊り手の前に、ちんまり座っているのが日本からのご一行さまです。手前に座って見ているのは、ほとんどが踊り手の父兄とガチャパル村関係者で、早く終わらないかなーと待っています。


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(参照:森喜朗@ミクロネシア)
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by suyap | 2008-08-01 09:07 | ヤップと恥ずかしいニホン

ミクロネシア諸島自然体験‐2008年少年少女自然体験交流-異文化交流

a0043520_11464199.jpgさて明けて7月26日(土)は、このプロジェクトの目玉である<野外生活体験、異文化交流、家庭訪問>を一気にやっちゃおうというわけで、ご一行(子供24人、大人7人の総勢31人。旅行会社添乗員はホテルに居残り)は、例年のプログラム通り、小学校へ移動しました。今年選ばれたのは、ウェロイ地区のバエル小学校、写真は卒業式前に撮られたもので、きれいなデコレーションがなされていますが、もちろん日本のお子様団体を迎えるためにそんなことなどしていしません。なにしろタダで泊めろっていう連中ですからね!

a0043520_2383282.jpg男子と女子に分かれて教室に荷物を置いたあと、隣のオカウ村にあるユース・パークに移動して、なんとな~く時間を過ごしました。なんたって異文化交流しなきゃなんないから、前もって日本に人質にとられた招待された10人のヤップの子供たちが、空港到着以来、とっかえひっかえ、州青少年課や父兄の車で連れてこられるので、たいくつはしません。

a0043520_2393157.jpgお昼はオカウ村婦人会が担当しました(この費用はいまだに支払われていません)。どぎつい人工着色料で染めたライスやタピオカ餅が、日本の子供たちを歓迎しています。

州青少年課はタダで食事を提供しろと言ってきましたが、青少年課を退職したオカウ村出身の人がいます。彼は在職中に、私が言い続けていることを身を持って体験しているので、このプロジェクトには用心しろという情報を、村の衆にそれとなく伝えているようです。村役たちが青少年課とかけあった結果、旅行会社添乗員のいる間に請求書を上げれば、食事費用だけ支払う、と言われたそうです。しかしご一行様がヤップを去っても、費用はいまだに支払われておりません。

a0043520_23102586.jpg「食事だけ」という条件付なので、こうしてヤシの葉細工を指導にきたオカウ村のご婦人方の日当も、まったく出ないということです。それでも出てきてくれるのは、善意だけというより、上に言われて仕方なく、という気持ちのほうが大きいようです。そんなオバチャンの気持ちも知らず、日本の子供たちは楽しそうですが。

このあと近くの石畳の道を歩き、村の集会場なども見て、バエル小学校に戻ったご一行様は、アティリウ村婦人会が用意した夕食(この費用もまだ支払われていません)を取り、一日の活動を終了しました。

7月27日は、アドブウェ村婦人会の用意した朝食(これもまだ代金を払っていません)を食べたあとは、「ホーム・ビジット」です。つまり、日本の子供が2人ずつヤップの受け入れ家庭に引き取られ、そこで昼食と夕食を振舞われるのです。受け入れ家庭はバエル小学校の校区から選ばれましたが、謝礼もなにも出ないと知って不満に思っている人も多いそうです。土産もお礼もなしでドカドカ他人の家に上がりこんで飯食わせろ(それも2食!)という見ず知らずの客人が、どこの世界で歓迎されるでしょうか?今回受け入れた家庭の多くは、子供に罪はないのだから仕方ない...とあきらめているのです。中には日本政府はこのプロジェクトでヤップ州に大金を援助しているから、自分らが子供を受け入れるのはそのお返しだ-と本気で信じている人もいるとのことですが、いったい誰がこんなデマを流しているのでしょうか?

それに日曜日は、ヤップが誇るオリンピック選手マニエル君の壮行デモンストレーションがコロニアであったのに、こんなの引き受けた家庭は見に行けなかったでしょうね。

子供たちを受け入れた家庭は、その日の夕方6時30分までに、バエル小学校に子供を返すことになっています。それから、このプロジェクト恒例のキャンプ・ファイヤーです。キャンプ・ファイヤー用の薪は、コミュニティが事前に準備すること、と日本側が作製したプログラムに書いてあります。これらも無料で提供されています。

ヤップにはキャンプファイヤーの習慣などありません。まして子供が火を焚いて騒ぐなど(それも日没後に)、村の中ではとんでもないご法度です。そこでカッコーの歌などをうたって踊って楽しんでいるのは、ヤップの習慣やヤップ人の気持ちを理解しようとしない日本人だけです。その場に連れてこられた居合わせたわずかばかりのヤップの子供たちも、もの珍しさから楽しんだでしょうが、大人たちはなんだかなーと眉をしかめていたようです。その場にいた知り合いのヤップ人に聞いたところ、Some were enjoyed but some were NOT.という答えでした。相手の環境の中に、一方的に自分らの流儀を持ち込んで騒ぐのが、果たして異文化交流でしょうか?

翌日の7月28日の朝食もアドブウェ村婦人会が用意しました(代金未払い)。その後、すぐ近くのアドブウェ村公民館(伝統建築)に行き、石畳の道を歩いて男の家(伝統建築)を見学しました。それから、村の道のまわりに落ちているゴミ拾いをしました...とはいっても、村の中はいつもきれいに掃除されていますから、ほとんど拾うゴミは無かったでしょう。しかし、こんなことを堂々とプログラムに入れちゃうと、いかにも「わたしたちはヤップの村の美化に協力しました、ヤップの村は散らかっているので、きれいにすることを教えてあげました」という美談として日本側に伝わりますね、実際は反対なのに。今年は集めたゴミの処理はどうしたのでしょうか?以前はこんなこともありましたし...

a0043520_11472414.jpgゴミ拾いのあと、ご一行はマアプ地区オチョラプ村のビレッジビュー・ホテル前のビーチに移動しました。昼食は近くにあるムーンライズ・カフェだったようです。その後、潮の上がるのを待って、小さなボートで沖合いまで行き、伝統カヌーに体験乗船しました。

このカヌー乗船料も、まだ支払われていません。団体ということと小中学生ということで、通常の5分の1以下の料金にまけてもらったにも関わらず、旅行会社添乗員は、あとで金を送るからと言って帰ったそうです。どうやって、誰に送金するのでしょうか??? もっとも前年までは、州青少年課に言われるまま、TNS(伝統航海術協会)では一切料金を請求しなかったのだそうです。

たとえば日本の博物館か何かに、このプロジェクトで招待されたミクロネシアの子供が連れて行かれた場合、そのツアーを扱っている旅行会社は、日本とミクロネシアの親善のためだから無料で入館させてくれ、と要求するでしょうか?学割・団体料金はもらっても、無料で施設を使うことは絶対にないと思います。とうして、ヤップの人々に対して、それと同じ常識を働かせられないのでしょうか?ヤップやミクロネシアの人々と政府を舐めているのでしょうか?こんなことしてて異文化交流なんて、ヘソが茶を沸かします。

子供をカヌーまで運ぶために調達された小さなボートの持ち主は、6ガロン(21.6リットル)のガソリンだけを州青少年課からもらったそうです。ボートの使用料は支払われておりません。またホテルのビーチを午後いっぱい占領されたビレッジビュー・ホテルのオーナー(ヤップ人)にも、ビーチ使用料は支払われてはおりません。

そんなことは一切知らず、日本のお子様はカヌー・ライドを楽しまれて、夕方コロニアのホテルに帰還され、ホテルで夕食を召し上がりました。


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1)いきなり、ぶっちまけ
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by suyap | 2008-07-31 23:24 | ヤップと恥ずかしいニホン

ミクロネシア諸島自然体験‐2008年少年少女自然体験交流-島内散策

さて、こちらの記事に書いたようなことがあったのち、ヤップから10人の子供と2人の大人が日本に行って帰ってくると、7月24日夜、今度は日本から24人の小中学生(小5から中2まで)と、8人の大人(旅行会社添乗員、ディレクター、コーディネーター、通訳、看護士、チームリーダー3人)、総勢32人がやってきました。
a0043520_2443954.jpg

到着の翌朝は、午前8時の朝食のあと、コロニアのコミュニティー・センターで、ヤップ州知事や歴史保存局長のお出ましもお願いして、午前10時からオープニング・セレモニーが行われる予定だったのですが... ↑の写真は、午前10時にホテル前で撮られたものです。その頃、コミュニティ・センターではすっかり準備が整って、ヤップ州関係者も勢ぞろいしておりました。

a0043520_249098.jpg午前10時05分、子供たちの一団が、やっと歩き始めました。募集案内によると、初日は〇自然体験「ヤップ島内を散策します」となっていますから、やはりここは遅刻をしても、交通渋滞を引き起こしても、何が何でもお子様たちには歩いてもらわなかればならないのでしょう(笑)。

a0043520_250316.jpgそれにしても... あのう、ヤップは右側通行なんですが...

1列にならず、ぐちゃぐちゃと道幅を占拠しながら歩く集団を見て、白いセダンがびっくりして左に避けているのがわかります。

a0043520_2515162.jpg10時14分、やっとガニール橋のたもとに到着しました。ホテルからコミュニティ・センターまで、子供たちの足では20分くらいの距離です。こんな時間帯に、団体で車道を歩くグループなんていませんから、通りすがる車はみなびっくりしています。

a0043520_2531966.jpg左の写真はちょっと戻って、パスウエイズ・ホテルの前を通行中のご一行様。

あのう、ヤップは右側通行なんですけど...

a0043520_2542316.jpgようやくヤップで一番大きな交差点に差し掛かりました。もし将来ヤップに信号機が設置されるとしたら、第一号機はこの場所に置かれるでしょう。三叉路なので、それぞれに一時停止標識が立っています。横断歩道のペイントなど無いけれど、朝夕のラッシュ時には一時的に渋滞も起きたりします。歩行者が横断したいときは、まず止まって、一時停止中の車と目配せしながら、足早に横断します。それが...

a0043520_2553142.jpgオ~イ、危ないよ!

ここは歩行者天国じゃないのです。ヤップでも(日本でも)、たとえ深夜であっても車道のど真ん中を歩く人はいないでしょう。

a0043520_2563547.jpgほら、危ないったら!!!

ウイークデイ(それも金曜日)の午前10時すぎ、この場所(YCA前の交差点)にこのような歩行者集団が登場したら、まわりがどんなに迷惑するか、ヤップに来たことのある人ならおわかりいただけますね。

a0043520_2574136.jpg徒歩集団は、ついにうちの店の前にやってきました。いちおう、なんとなく3グループに分かれて、波状的に通過して行きました。時刻は既に10時22分、大遅刻ですね~~~!

コミュニティ・センターで待ちぼうけくらった州知事、歴史保存局長らの挨拶が終わると、すでに昼休み時間に入っているにもかかわらず、ご一行は予定してあった州議会議場見学に行きました。きっと州議会議長サンと州議会職員サンも、ランチ・タイムを延期して待っていてくれたのでしょう。

ご一行はその後またコミュニティ・センターに戻り、ヤップ州青少年課が用意した昼食を食べました。それから、ヤップ州教育省の学齢期前教育(保育所)の送迎車3台に乗り込んで、ファニフ地区イイン村のビーチに行って、スイミングや浜遊びを楽しみました。

このビーチの使用料は、ひとり$2.50なのですが、ビーチのオーナーに聞いたところ、ヤップ州青少年課の職員が来て、ヤップと日本の友好のためだから、タダで使わせてくれ、と言ったので、金を取らなかった、そうです。

タダのビーチを楽しんだあと、ご一行は無事にホテルに戻り、夕食を召し上がりました。


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3)ミクロネシア諸島自然体験‐2006年少年少女自然体験交流-その弐-(財)モラロジー研究所との絡みは何だ?
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4)ミクロネシア諸島自然体験‐2006年少年少女自然体験交流-その参-ご到着1日目
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by suyap | 2008-07-30 23:37 | ヤップと恥ずかしいニホン

ミクロネシア諸島自然体験‐2008年少年少女自然体験交流-幕開け

♪ 夏が来れば思い出す、破廉恥な声、黒い腹... ♪

お待たせしました~、いよいよ本ブログの目玉、ウンカのsuyap VS 森喜朗(シンキロー)シリーズです(笑)。この件に関する過去記事をまだお読みになっていない方は、ぜひ↓こちら↓から順番に読んでいってくださいませ~♪:
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というわけで、今年も性懲りも無く、同じようなお騒がせお子様軍団がヤップにやってきました。そして6日間のドタバタの末、きょうの夕方ようやくヤップを飛び立っていきました。

去年の同じ時期に1つだけ記事を挙げて以来、そのまま約束も果たせずにいましたが、やはり鉄は熱いうちに打て、軍団がヤップ滞在中に同時進行で調査を進めないと、後からではなかなか難しいことを痛感しました。幸い今年はお子様軍団到着の前から、たくさんの協力者が名乗りを挙げてくれたので、かえってわたしのほうが煽られるくらい情報やコメントが集まりました。それらを早く書きたくてムズムズしていたのですが、関係者を刺激しないために、きょうまで待っていたのです。

まず今年は、5月24日の夜に起きた、ある事件が口開けとなりました。その夜、パラオ行きの飛行機に乗るゲストの見送りで搭乗ゲートの側に立っていたとき、なにやら視線を感じてトランジット・ルームの中に目をやると、3人の日本人のオッサンが立ち上がってこっちを見ていました。そして、なんとそのうちの1人はビデオ、もうひとりはデジカメで、堂々とわたしを撮っていたのです。おそらく彼らは外からは見えないと思って安心していたのでしょうが、ご愁傷様、ヤップのトランジット・ルームは外からも丸見えなのです(怒)。
a0043520_0292768.jpg
彼らに向かって
何してんのよっというジェスチャーを思いっきりしてから、こっちもデジカメを向けると、やっとコソコソと隠れるように、わたしに背を向けて座りました。赤い矢印の先にいるの奴らです。

a0043520_0323113.jpgわたしは、この3人には見覚えがありました(ヤップは小さい島ですからね-笑)。5月15日夜にグアム方面からヤップに到着して、どこのホテルにチェックインしたかも覚えていました。早速その場で身元調査を開始して、すぐに今年のお子様軍団関係者であることがわかりました。しかも、彼らは行く先々で名刺をばら撒いていたので、次の日には名前と会社名、役職まで判明しました。かわいそうだけど、以下に晒しておきます。

全く身に覚えがないか、あるいは何故あんな行為をしたのか、DMでも良いので名乗り挙げて説明してくれれば、これら名刺の写真ははずします。
a0043520_055164.jpg

a0043520_0555665.jpg

a0043520_056308.jpg

この破廉恥事業がスタートして以来、ずっと旅行手配を担当していた日本旅行赤坂公務営業部サンから、今年は日本通運東京旅行支店法人営業部サンに代わったのですね。両社は厚労省の慰霊事業などでもよく仕事の取りっこ競合しておられます。さすがに森のオッサンも1社だけにまかせているとマズイと思ったのでしょうか?

しかし旅行会社が変わっただけで、他の段取りはもう何年も変わらない募集案内のデザインにいたるまで、すべて去年と同じです。かつて久間元防衛大臣が原爆は仕方なかった発言をした麗澤大学ゆかりのモラロジー研究所モラロジー青年活動ネットワークが深くかかわっているのも一緒です。いちおう、主催は独立行政法人国立青少年教育振興機構社団法人中央青少年団体連絡協議会になっていますが、募集案内では、独立行政法人国立青少年教育振興機構のウエブサイトが子どもゆめ基金http://yumekikin.niye.go.jp/)になっているところに、この事業のボロが出ていると思います。

おそらく、独立行政法人国立青少年教育振興機構の中でも子どもゆめ基金を扱う基金部は、治外法権のような部署なのでしょう。そして、そこには文部科学省から森善朗氏(シンキロー)一派の息のかかった官僚が天下り、社団法人中央青少年団体連絡協議会も同様...で、お金がグチャグチャ...ウヤムヤ...になっているような気がします。

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by suyap | 2008-07-30 22:49 | ヤップと恥ずかしいニホン

植草さんのえん罪起訴&「教科書検定意見」について

a0043520_2126347.jpg10月も半ばをむかえてヤップは穏やかな天候が続き、風が弱いため朝夕を中心にスコールが何度もやってきます。右の写真はグンバイアサガオ、名前の由来は葉の形が相撲の行司が持っている「軍配」に似てることからだそうです。

わたしのブログをみて「政治的な発言はどうも...」という感想を言われる人もいますが、政治的な発言を避ける態度も、立派な政治的発言(あるいは政治的態度)ですよと、わたしは思ってます。いまの世の中に生きる者ひとりひとりが、明日の社会や環境をつくっていくのです。自分で考えることをサボってわからないと逃げることによって、いったい誰が得をし、誰が傷つくのか、すくなくとも災いが自分に降りかかるまえに、どうか立ち止まって考えてみてください。

あすからあさってにかけて、大事な2つのことが東京で予定されています。

ひとつは、「東京都迷惑防止条例違反」というえん罪で逮捕され、132日間も不当に拘留された植草一秀さんの裁判の判決が、10月16日に東京地裁で言いわたされる予定です。もちろん、植草さんは一貫して無罪を主張されていますし、わたしも断固それを支持しています。いまだにダメ・メディアに騙されて植草さんはクロだと思っておられるなら、こちらの記事を読んでみてください:
植草事件の真相
http://uekusajiken.ganriki.net/#
「女性セブンの記事はデタラメ」植草一秀さんと梓沢和幸弁護士の話を聞く
http://www.news.janjan.jp/living/0710/0710083639/1.php
植草事件はでっち上げだ
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2007/10/post_cafe.html
植草事件はでっち上げだ(2)
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2007/10/2_cab5.html
今、絶対に言わねばならないことを言う!!
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2007/10/post_1352.html
〇以下livedoorニュース記事:
植草一秀元教授に聞く 痴漢えん罪事件と権力の闇(1)
植草一秀元教授に聞く 痴漢えん罪事件と権力の闇(2)
植草一秀元教授に聞く 痴漢えん罪事件と権力の闇(3)
植草一秀元教授に聞く 痴漢えん罪事件と権力の闇(4)
植草一秀元教授に聞く 痴漢えん罪事件と権力の闇(5)
植草一秀元教授に聞く 痴漢えん罪事件と権力の闇(6)
植草一秀元教授に聞く 痴漢えん罪事件と権力の闇(7)
「植草一秀教授は無実だ」、検察が矛盾とわたしは見る
植草さんの逮捕、長期拘留&えん罪起訴は、りそな銀行をめぐるインサイダー疑惑などの発覚を恐れたコイズミ政権による国策逮捕によるものであることは明らかです。しかし状況証拠だけでそれを主張するよりも、ともかく起訴事実が無効であることを証明するのが先決として、植草さんと弁護側はあえて「誤認逮捕」であったという主張をとっているようです。それでも国を挙げての盛大なマスコミ操作が依然として続いており、裁判の結果は予断を許しません。

もうひとつの大事なお知らせは、ヘンリー・オーツさんからいただきました。
上京して来る沖縄の人達と連帯して国会に集まろう!
http://henrryd6.blog24.fc2.com/blog-entry-310.html


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by suyap | 2007-10-14 21:48 | 新聞捨ててテレビを消そう

きっこさん、「死刑廃止論を廃止しろ!」について再考をお願いします

a0043520_0215946.jpg8月29日のきっこのブログ「死刑廃止論を廃止しろ!」を読んだときには、きっこさんの表現を借りていえば、ビックルを一気飲み、ほんとうに驚いた。

きっこさんも書いているとおり、人のブログの内容をつべこべ言っても意味がないことは認めるけれど、100%じゃないけどかなりわたしと考え方が近いと思っていたきっこさんに死刑容認論を書かれちゃうと、やっぱり悲しくなってしまう。

彼女は以前から山口県光市の母子殺人事件の容疑者には極刑を主張していた。それに加えて今回は、イタリアの放火魔らや覚せい剤密輸の罪で中国で捕らわれ死刑が確定した日本のヤクザなども含めて、片っぱしから死刑にすべきという。イタリアの放火魔に火をつけられて放たれた可愛そうなウサギたちのことを思うといたたまれなくて飲みすぎちゃってたのかなとか、いまこんなこと書いてても富戸のイルカの件のように、後できっとフォローアップしてくれるだろうとか、いや待てよ、これはきっこさんがよく使う「方便」に違いない...etc.とか、 いろいろ考えをめぐらせてみたけど、それにしてもタイミングが悪すぎる... (記事は世界で孤立するニポンからイルカに乗ったアベシンゾーとなり、イルカはキューキュー、牛はモーモーと変遷した)

折りもおり、長勢甚遠前法務大臣が離任直前の8月23日、新たに3人の死刑を執行して、1年足らずの任期の間に10人の死刑を執行した(10人という切りのいい数字にしたかったのだという説もある)最悪の法務大臣として世界に名をとどろかせたばかりなのだ。
☆保坂展人のどこどこ日記:「長勢法相・11カ月で10人の死刑執行」に抗議する
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/
e/c2c113a5c90f7c2b1eb2ec06b2d84e5b
☆ダイイン:長勢執行は最後まで異常だった
http://blog.so-net.ne.jp/die-in/2007-08-23
きっこさんが取り上げていたオムライス社民党の福島みずほたんの、中国で死刑宣告された日本人受刑囚をなんとかせよという言い分は、確かに説得力に欠ける。いまだに死刑が存続している日本が中国の法制度をとやかく言うのは、やはり難しいだろう。それにこの受刑囚のやってたことがヤクザ絡み... それだけど、なぜこの時期に、まるで長勢前法務大臣の死刑執行を援護するかのようなタイミングで、こんな記事を書いちゃったのだろう...ホントに悲しいよ>きっこさん

どんなに小さなブログでも、いったん投稿してしまうと、ありとあらゆる考え方の人に読まれる可能性を覚悟しなければならない。だからといって世の大勢に迎合するような記事にする必要はないけどね。わたしもよく、多くの人からはまだ受け入れられにくいようなことを書いたりもするが、こう書いておけば、いつか、わかってくれる人には伝わるだろうという希望を込めて書いている。きっこさんのように1日にウン10万単位のアクセスをもつようになると、その影響力は甚大だ。彼女がよく使う方便も、自分の考え方への理解者の層を広げるという意味では大切だと思うが、今回の凶悪犯には死刑も当然というようなメッセージには、どうやっても方便では救えない、やりきれなさが残ってしまう。

わたしを含めて死刑制度に反対している人たちは、だいたい次のような理由で反対している。
① 裁判官とはいえ人間であり100%完璧な判断は不可能で、そういう「人間」が「人間」を極刑=死刑で裁くということの危険性(冤罪の危険性)

② 目には目を!の「制裁」的な刑で、ほんとうに被害者は救われるのか?まして殺しには殺しを!で加害者を殺してしまっては、今度は被害者(あるいは死刑にかかわった司法関係者)が、殺しの罪を負うことになる。たとえ社会的にそれが受け入れられたとしても、果たしてそれで断罪者の魂(心)は救われる(進化できる)のか?(倫理的な側面)

③ 権力を持ったものが都合の悪いものを「消す」道具に使われる。これは日本を含めて世界中で多く起きた例を挙げればきりがない(権力者に乱用される恐れ)
死刑制度に反対する根拠を、とてもわかりやすく述べているブログをご紹介します。まだ死刑制度を廃止するのはちょっとねーと思っている人は、ぜひ読んでみて!:
言ノ葉工房「死刑考」
http://hizjihizji.blog85.fc2.com/blog-entry-53.html
村野瀬玲奈の秘書課広報室「1981年9月17日、フランス国民議会、死刑廃止法案の審議における、法務大臣ロベール・バダンテールの演説全文訳」
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-250.html

民主主義の社会を本気で実現させようと思うなら、それを構成する「」ひとりひとりの心のレベルをも上げていかないと、人類はいつまでたっても劇場型民主主義=>衆愚政治=>独裁者の出現=>破滅という悪のスパイラルから抜け出せず、今の時点でそれが進行すると、最終的な地球の破滅も近いと感じる今日この頃なのだ。
善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや (歎異抄 by 親鸞)
この言葉とその裏にある思想を、憎しみにまみれたとき、つらさのどん底にあるときこそ、よくかみ締めておきたいと思う(苦しみの渦中にそれは無理であっても、頭の片隅には残しておきたい)。
※全文は「善人なほもて往生をとぐ、いはんや悪人をや。しかるを世のひとつねにいはく、悪人なほ往生す、いかにいはんや善人をやと。
投稿当初、後半部分だけうろ覚えで引用してました。おお恥ずかしい...


(追記)
上記の引用について、Mr.RadishさんからDMでコメントをいただいた。
親鸞も法然(彼も悪人正機説を示していますが、微妙な表現の差があることから、学者によって、悪人正機説は、親鸞が最初とする人、法然が最初とする人など、多少見解が分かれるようです)も、悪人が往生することは認めていますが、悪人が生存中に救われる、許されるべきである、或いは死刑をすべきではない、というような、死刑の是非については論じていません。あくまで、往生できるかどうかという、死後の分かれ道について述べているのです。死罪になった悪人でも、いや、死罪になった悪人で、もはや自力作善(自分の力で良い行いをする)の機会が失われているからこそ、他力本願、一心に念仏を唱えるのであって、刑の執行後、弥陀があわれみ、往生する、というものです。

ですから、「この言葉とその裏にある思想を、憎しみにまみれたとき、つらさのどん底にあるときこそ、よくかみ締めておきたいと思う(苦しみの渦中にそれは無理であっても、頭の片隅には残しておきたい)。」というコメントをつける引用としては、私は、そぐわないものを感じています。

貴女のコメントを読んで私は、キリスト者(といっても多種多様ですが)の許しの心の方が引用には適しているのではないかと感じました。
以前御紹介した書籍で、フィリピンで住民を虐殺した日本兵が戦後、フィリピンを訪れ、生存者に、それとなく自分が虐殺の実行行為者であることを打ち明け、それを聞いたフィリピン人が、キリスト者であることからその元日本兵を許す内容の回答をしている場面がありました。私はキリスト者ではないのですが、加害者が贖罪の気持ちをもち、被害者が加害者を許すことができるようになることは、加害者にも被害者にも、大きな救いとなると実感しています。
死後に往生するか否か、という点で悪人に触れているより、現世での許しを説くキリスト教(多様ですが)の教えの方が、貴女のコメントにぴったりくるのではないでしょうか?
以下はMr.Radishさんへわたしsuyapからのお返事です。
ご指摘のとおり、キリスト者の贖罪の気持ちは、わたしの死刑反対理由のうち②に相当するものをよく表していると思います。

実は親鸞の引用を思いついたとき、仏教の死生観やムズカシイ論議に入ると困るな、でもキリスト者でもないわたしがキリスト教系のものを引用するのはちょっとやだなと思いながら、つい親鸞に頼ってしまいました。私的には、仏教やキリスト教などの解釈を超えて死後の魂の進化などという夢想も入ったりしています(笑)。だから上記の引用はあまり適切ではないことも承知の上でそれを残しながら、Mr.Radishのご意見も掲載させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?

わたしたちの、社会や政治を良くするための言動、運動、行動は、〇〇反対!とは言っていても、それは相手の生存権まで否定するものではないこと、その根底には感情的な憎悪ではなく、感情からもっと進化した意識レベルのにもとづいたものであること、そのような意識をみんなで持てるように助け合うことが、いつまでも続く平和を実現するには絶対不可欠だと思う。そしてそれは今、平良牧師をはじめとして辺野古で頑張ってるたくさんの人たちひとりひとりが、共に目指そうとしている理念だと確信している。

感情レベルでの好き嫌いや憎悪から生まれたパワーでは、いまの日本も地球も、絶対に良くならない。少しでも多くのヒトの意識レベルが向上できるかどうかが、これからの人類や地球の存続にかかわっていると思うのだ。

というわけで、きっこさん、「死刑廃止論を廃止しろ!」について再考をお願いします。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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ヤップのマンタ:
http://yaplog.jp/mantas/
ヤップ島あれこれ:
http://yaplog.jp/suyap/
ヤップ島の旅案内:
http://www.naturesway.fm/index2.html
by suyap | 2007-08-30 23:19 | 戦争はビジネス(怒)

ガルーフ(マングローブオオトカゲ)の話

a0043520_14293420.jpgパスウエイズ・ホテルに行くと、スタッフがマングローブオオトカゲVaranus indicus)のために大きなケージを作成中だった。ヤップ語でガルーフというこのオオトカゲは、すでに体長が80センチもあるけど、まだティーンエージャーってところみたい。1週間ほどまえに、ホテルのスタッフが尻尾に切り傷を負ったこのトカゲを捕まえてきて、それ以来、小さなオリに入れられ傷の手当てを受けていた。大きなケージが完成して引越しするまで見ていたのだけど、カメラを近づけると警戒して隅によってしまう。

a0043520_14301783.jpg以前も、ガルーフにまつわる民話のひとつを紹介したが、ヤップにはガルーフの話は他にもたくさんあるようだ。きょうは、また新たな話を2つ紹介しよう。

ガルーフガプルー
むかしむかし、ヤップのガルーフガプルー(Micronesian Starling Aplonis opacaムクドリの仲間で真っ黒な鳥-日本時代には日本人にパパイヤガラスと呼ばれた)は大の仲良しでした。

ある日、ガルーフガプルーに、自分の身体にきれいな模様を描いてくれないかと頼みました。そこでガプルーは、ガルーフの身体にとても繊細な模様を描き、周囲にとけこむ美しい色で染めていきました。

a0043520_14305699.jpg作業がすべて終わったとき、今度はガプルーガルーフに同じことを頼みました。するとガルーフは、「いいよ」と言ったとたん、側にあった真っ黒な墨壷を持ち上げて、いきなりガプルーの頭の上から注いでしまいました。ガプルーは、そのときから全身が真っ黒になってしまったのです。

それ以来、ガプルーガルーフは敵同士になりました。いまでも両者が出会うと、ガプルーガルーフをつっつくし、ガルーフガプルーに向かって威嚇するのは、そういうことがあったからなのです。
上の話のガルーフはなかなかズル賢い奴のように描かれているけれど、ヤップ語でガルーフといえば、トンマの代名詞。

ヤップで相手を罵倒するコトバとして代表的なものには、クス(犬)!ガルーフ!がある。クス!って言うと、「他人のものをくすねる最低の奴、人間以下の奴」というような意味で、たとえばワタシのオトコに色目を使ってるけしからんオンナに向かってはクス!と罵倒するのが正しい(笑)。一方、ガルーフ!ってのは、わたしはまだ使ったことがないが(ということはクス!は使った覚えがあり?)、「おまえってサイテー!こんなことしてバッカじゃないの!」みたいな意味らしく、なんかこう、ヤップ人としてはかなりプライドを傷つけられるらしい。でも言い放つほうとしては、相手を馬鹿にして笑うことができる状況...

それでお次は、ガルーフのトンマの証明のようなお話を。

ガルーフ木から落ちる
みなさんもよくご存知のとおり、ガルーフはニワトリの卵が大好物です。でも、草や枯れ木の上で卵を見つけて割って食べようとしても、中身のほとんどは草木の下へ漏れ落ちてしまい、チロチロとガルーフの舌先で舐め取れる量は限られてしまいます。そこでガルーフは、何か良い方法がないものか、と長い間考えていましたが、やっと名案を思いつきました。

それは、卵を丸呑みしてしまう-ということです!

でも、そのままではなかなか消化されないので、次にガルーフは高い木に登ります。卵でお腹がプクリと膨れたガルーフがエッチラオッチラ木に登る様子を想像してみてください。そしてその次は、

木のてっぺんからお腹を開いて飛び降りるのです!

するとお腹の卵は割れてグシャグシャ
だけどガルーフもバタンキュー(笑)
ねっ、ガルーフというのは、それほどトンマなお馬鹿さんなのです。
ガルーフは追い立てられると木に登るらしい。木の上のガルーフを捕まえるには、オール(qoer)またはアウール(qawur)と呼ばれるココヤシの葉芯をヒゴのように細くしたものでループをつくり、それを棒の先に取り付けて、しずかにそろそろとガルーフに近づけていく。ガルーフは下の方にばかり気を取られていて動かないので、ゆっくりやれば、うまく身体を輪にはめることができるのだそうだ。こんな捕らわれ方をするのもガルーフがトンマだといわれる理由のひとつになっている。


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by suyap | 2007-08-27 23:21 | ヤップの民話

卒業式シーズン

a0043520_74624.jpgバエル・スクール(Bael' Elementary School)の近くを通りかかったら、たくさんの人が出てて、学校のまわりを掃除したり、ヤシの若葉で編んだアーチを飾りつけたりしていた。明日はこの小学校の卒業式ということだ。

ヤップ島には、バエル・スクールを含めて11の公立と2つの私立エレメンタリー・スクール(Elementary School)がある。バエル・スクールは、その中でも小さい方から2番目くらいの、小じんまりした「村の小学校」だ。

戦後アメリカが統治したミクロネシアの島々(ヤップ州もそうだが)の学校制度は、宗主国アメリカとほぼ同じシステムになっている。すなわち、8年間のエレメンタリー・スクールと、4年間のハイスクールだ。コロニアの近くにある公立のガネライ・スクール(Gaanelay Elementary School)だけは、生徒数が増えたので6年制にし、近くに2年制の中学校Colonia Middle Schoolを設けて、トータルで8年を終了するようにしている。

学年の数え方は、ニホンのように小学校の〇年生中学校の△年生ではなく、1年生から12年生という風に通しで呼ぶ。義務教育はエレメンタリー終了の8年生までだが、公立は高校まで学費はかからないので、ほとんどの生徒は小学校を卒業すると高校に入る。その後、ちゃんと卒業するかどうかは別としてね。

ヤップの学校の新学期は8月中旬から9月初めにかけて始まる。そして、ちょうど今ごろ、5月末から6月初めにかけてが、卒業式のシーズンとなるのだ。あらゆる「式典」なるものに自分を置くことが恥ずかしかったわたしは、じぶんの高校の卒業式にすら出席しなかったのだけど、ヤップでは、どの卒業式も盛大に執り行われる。

きょうはColonia Middle Schoolの卒業式もあって、うちで働いているG嬢の弟が卒業するので、彼女は特別に2時間の休憩を取って参列してきた。この学校では今年から、卒業式に列席しない生徒は卒業資格を剥奪されることになったそうだ。ということは、わたしのような生徒がヤップにも’いたってことか(笑)。

どの卒業式でも、たいてい踊りが披露される。通常のそれは、遠い昔に離島から伝わった棒術踊り(ガンメル)か、ニホン統治時代に始まった比較的新しい踊り(マアス)だったのだが、なんと、Colonia Middle Schoolの今年の踊りは、フラだったそうだ。そうです、あのハワイのフラダンスです。それを聞いたわたしは、えええええ~~?と驚いたが、考えてみると、最近この学校には言葉も文化も違う離島の子供も多く通っており、そういう子供たちにヤップの踊りをやらせるわけにはいかないので、全く違うところからきた踊りになったのかなあ、と思ってみたりした。

それにしても、フラ・ダンス、ヤップの若い子たちには大やはりの兆しあり。
それなりにヤップのテイストを加えてあって、ホンモノのフラとは大違いだろうけど、これは将来、新しいヤップの踊りになったりして...


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by suyap | 2007-05-25 23:01 | ヤップな日々

[ヤップの民話]ヤシガニに助けられた青年の話

たくさんのヤシガニが届いて、これからしばらく飽きるほど食べられると思うけど、このままじゃ罰が当たりそうなので、ヤシガニにまつわるヤップの民話をひとつ紹介して、彼らに敬意を表しておきたい。

きのうも書いたとおり、ヤシガニはすごく長生きだ。体重が2キロを越すのに30年はかかるのに、4キロ以上の個体が見つかることもあるという。
ふだんは夜行性で、昼間は大きな木の下や穴の中など、湿気の多いところに隠れている。木登り、穴堀りも得意で、とくに年に1度の脱皮のときには、1m以上の穴を掘り、その中で脱皮して、脱皮した抜け殻を食べながら、新しい殻が十分硬くなるまで1ヵ月以上、穴の中に潜む。また、巣穴の中にいるときは、(乾燥を防ぐために?)ハサミで入り口をふさいでいるのだそうだ。

ヤップの民話にもよくヤシガニが登場する。
ここで紹介するストーリーにも、上記のようなヤシガニの習性や特徴がよく盛り込まれていると思う。それでは、どうぞ。

a0043520_1253694.jpgむかしむかし、ヤップ島の南のほうの村に、3人の兄弟がいました。

あるとき、村で踊りを披露することになり、この3兄弟も踊り手に加わって練習を重ねていましたが、どういうわけか、末の弟がいちばんの踊り手として認められ、踊りの真ん中の役を申し付けられました(※)。

(※)ヤップの踊りは横一列に並んで踊られるが、その真ん中の踊り手は、全員の気合を確かめて、まずソロでチャントの口を切る。列の後ろに控えるコントローラー(仮称)役とともに、踊りでは重要なポジションだ。

2人の兄たちは、弟の両隣に配置されましたが、心の中では末の弟をねたんでいました。


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by suyap | 2007-02-03 15:51 | ヤップの民話

アドブウェ村集会場の屋根葺き替え

a0043520_23485360.jpgちょっと古い情報だけど、今月に入って間もない週末、ウェロイ地区のアドブウェ村に行ったら、ちょうど男衆が総出で村の集会場(ペバイ)の屋根を葺き替えているところだった。

ヤップの伝統的な建物の屋根は、ココヤシかニッパヤシの葉で葺かれている。ココヤシの葉だと寿命は3年、ニッパヤシだと4~5年が限度だそうだ。この集会場では、今回はニッパヤシの屋根材を使っていた。

屋根に登ってズラリと並んだ男たちに、下から幅2mくらいに作った屋根材を投げ上げて、上の男たちは、それを紐でくくっていく。屋根の下のほうから順に上に重ねていくことにも注目していただきたい。これが反対だと、雨水が建物の中に入ってきてしまう(笑)。


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by suyap | 2006-12-27 23:44 | ヤップの伝統文化