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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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ダイブログ・ミルチャネル南側

今朝は曇り空の中を早朝ダイビングに出かけた。このところの雨や雲の多い天気で、海水温が下がってきている。いまのところ平均27度だけど、今日は雨水まじりの冷たい水塊にあたると26度を記録した。ブルッ。

ポイント:ミルチャネル
天 候:曇り
風 :北東
波 高:.5m
気 温:27度c
水 温:27度c
透明度:(↓)15m
透視度:(→)10-20m

朝から貿易風がガンガン吹きまくり、リーフの中なのにミルチャネルのような風の抜けるところでは、バシャバシャと激しく風波がたっていた。そしてポイントには一番乗りだったけど、満潮時間まで1時間半もあるのに、もう潮どまりから流れ出しにかかっていた。外海が時化ているせいで、潮の変わるのが早い。マンタも水路のどこかにいるのだけれど、あまり人前に出るのを嬉しがっていない様子。わたしたちもマンタ狙いのダイバーばかり増えて混み合っている水路の北側のポイントを避けて、ディープステーションから水路を横切って南側にわたり、マンタリッジまでドリフトしてみた。

a0043520_2316037.jpgこれはリュウキュウミゾヤギ、ポリプの触手が8つに分かれている八放サンゴの仲間だ。今日潜った南側には、あちこちにこのような群生が見られる。これを「スパゲティ・ファクトリー」と名づける人もいるけど、ちょっと食べたいとは思わないなあ(笑)

a0043520_23171460.jpgところでスパゲティの森をよくさがすと、わりと簡単にガラスハゼを見つけることができる。でも向こうもこっちをよく見ていて、近寄ると微妙に位置を変えてヤギの柱の後ろに隠れようとしたり、チョロチョロを柱を上下に走りまわったり、ついには飛ぶようにして他のヤギに泳ぎ移ったりするので、被写体としてはなかなか難しい。この固体は(氷りついていただけかもしれないが)、かなりじっとしててくれたので、なんとか撮ることができた。

マンタは見なかったが、潮の変わる時間帯だったので、けっこう魚影は濃かった。大きなものとしてはアカククリの若魚6匹の群れ、なぜだか4匹で会合中のネムリブカ、カンムリブダイ、カメ(たぶんタイマイ)、グレーリーフシャークなど。

a0043520_23185154.jpgそしてマンタリッジ近くになると、マダラタルミやギンガメアジに混じって、水面近くにはオニカマスが悠然と浮いていた。う~ん、水があきすぎて写真も悠然ボーッですね。

a0043520_23181973.jpgついでに水あきボーッの写真をもう一枚、せめて「見たよ」って証拠に。マダラトビエイは流れがかかっている場所が好きみたいで、マンタリッジでも、流れが強くなると出てくるようだ。



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by suyap | 2006-01-31 23:45 | ヤップの自然・海

電気代高騰

ほんとうに久しぶりに晴れたぞ~って感じのする日だった。そして北東の強風、貿易風が一段とパワーアップしていて、お陰で家に帰るとドアの前には落ち葉の吹きだまりができていた。

a0043520_238439.jpg今日は電気水道公社(Yap State Public Service Corporation)に、2ヶ月滞納していたわたしの家の電気代を払いに行ってきた。明日までに支払わなかったら、マジで電気を止められる(笑)。一度止められたら復旧には確か$200の手数料を取られるはずなので、ヤバイところだった。

なぜ滞納してしまったかというと、先月の請求書がベラボーな額だったからだ。「そんなあ~~~」とびっくりしつつ、そのままにしていて支払い期限を過ぎてしまった。そこへ今月分も「そっそっそんなあ~~~」の請求書が届き、、、ヤップでも電気代は、世界的な石油代の高騰を理由に去年値上がりしたばかりなのに、また先月から値上げとなった。使用量(KW)X電気代に、今では油代にあわせて変動する燃料費というものが加算される。それにしても、いままで高くても月に80ドルくらいだったのが、110ドルとか140ドルとかになっているのは、あんまりだ。

はじめは電気代の値上げのせいだと思っていた。でも迫り来る支払期限を前に、おとといボーっと2通の請求書を見ていて、使用量の項目に目がいった。「?」 なんと今月の請求書では12月に688キロワットも使ったことになっているではないか、、、

実はわたしは去年7月に今の家に引っ越してきた。以前の住いより部屋数も広さも半分以下になったので、使う照明の数も減っている。また前の家では、調理用にアメリカ製のでっかい電気オーブンレンジが備わっていたが、今の家では主に石油コンロで煮炊きしている。以前は持っていた電子レンジも考えるところあって人にあげちゃったし、現在のわが家の電化製品といえば、冷蔵庫、小さな保存用冷凍庫、パソコンと周辺機器、パソコンルーム用のエアコン、照明の電灯数個、だけだ。テレビもビデオも扇風機もない(笑)。このうち一番電気を食うのは、常時つけっぱなしのエアコンと冷蔵庫だろう。でも、これは以前の家でも同様だったし、、、

a0043520_2392854.jpg漏電?やばいので、すぐに大家さんに事情を説明しにいったが、あんまりマジでとりあってくれたとは思えない。それで、もうひとつの可能性に思い当たった。「メーターが怪しい?」という訳で、支払いだけなら銀行で済ませることもできたのだけど(ヤップでは自動引き落としなんてやってくれないのだ)、わざわざ公社のオフィスまで足を運んでわたしの疑問を訴えることにしたのだった。

90年代中ごろまで、電気と水の供給はヤップ州が直接やっている事業だった。いちおう毎月請求書がきて、州の出納課に支払うことになっていたのだが、滞納しても罰則もなく電気も水も止められることもなかったので、当然(?)滞納者続出で、なんだか慈善事業のようなものになっていた。そしてその見返りに、電気も水もしょちゅう止まった。1994年9月、当時3つあった発電機の2つまでが同時に故障して、ほぼ1ヶ月の間、島中が1日に8時間ずつの計画配電になったこともあった。

それが電気水道公社になって、料金は倍層以上になったけどサービスもすごく向上したので、わたし的にはまあまあ納得している。それに最近では顧客のコンピューター管理も進んでいて、わたしのように文句を言いに来たお客に対して、窓口の女の子がコンピューターの端末をチョンチョンといじっただけで、わたしの過去のデータがばっちり出てくる。まだ送られてきていない来月分の請求額も出てきた。それがなんと、いきなり256キロワット!今月分の半分以下ではないか。「同じ電気製品を使って同じように暮してて、どうしてこんな差が出るの?」 これには係の子も納得して、「そうだわね、メーターを調べるように手配するわ。係員の読み違いってこともあるし、、、」(爆)。

というわけで、ちょっとだけ良い気分になって帰ってきたのだけれど、それにしてもヤップの電気代は高いと思う。日本では4人家族でも1万円は超えないと聞いたことがある。まあ季節や使い方にもよるだろうけどネ。また、ヤップで売られたり使われている電化製品は、ホンモノのアメリカ製か、アメリカ仕様のアジア製が多いが、それらは日本のものに比べて省エネ度ではずいぶん劣っていると思う。そういったことも、電気の使用量を増やしている原因のひとつだろう。

a0043520_2310252.jpgヤップの電気水道公社では100%ディーゼル発電だ。石油資源のない小さな島としては、とんでもない不経済な話だ。かといって豊富に降りそそぐ太陽光発電ではコストや環境負荷の面からあまりメリットはなさそうだけど、たとえば風力発電とか、潮位差発電とかは、誰かが本気で考えれば自給できるくらいは行くのではないだろうか。しかし、そういう方向には、行政も消費者も、まだまだ向いていないようだ。なんたって、ビールはバドワイザー、油はモービル、飛行機はコンチネンタル!3社が仲良く共存共栄して儲けているミクロネシアだもんね。写真はヤップの発電所。



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by suyap | 2006-01-30 23:24 | ヤップな日々

クロトンはミクロネシア産まれ?

空には一日中うす雲がかかり陽が差すことはほとんどなかったけど、雨は降らず北東の貿易風が強かった。コロニアの日曜日は、東京でいうと千代田区大手町、ほとんどの商店も昼過ぎには閉まり、以後はほとんど人通りが途絶える。そんな人気のない桟橋のまわりで、ぼーっと海を見てるのが好きだ。ときどきカスミアジやロウニンアジの若魚がエサの小魚を追って岸壁をよじ登ったりする。サルも木から落ちるし、サカナは崖をよじのぼる(笑)。

a0043520_22163593.jpgさて今日とりあげるのは、日本でも園芸店なんかで普通に売られている観葉植物のクロトン。クロトンというのは実は学名で、ヤップ語ではガチュグ、日本語ではヘンヨウボクともいう、トウダイグサ科の潅木だ。「へんようぼく」と書いて文字変換するとき、「変容ボク」とでたので気がついたのだけど、もしかしたら、和名はこの木の葉が様々に「変容」するところからきたのかもしれない。

a0043520_2217104.jpg変容その1。ものの本では、クロトンの原産地はカロリン諸島だという。カロリン諸島というのは、西はパラオ東はマーシャルあたりまでの、赤道以北でグアム以南の間にある島々を指す。スペイン国王カルロス2世のバックアップを受けたマゼランらがこの地域を「発見」したので、「カルロスさんの島」ということになった。ちなみにマリアナ諸島というのは、皇后「マリア・アンナさんの島」という意味だ。

原産地がカロリン諸島ということは、クロトンのルーツは、ミクロネシアのそれもグアムやサイパンじゃなくて、パラオ・ヤップ・チューク・ポンペイ・マーシャルのあたりを超えた地域にはたどれない、ということだ。これはけっこう、すごいことだと思う。バナナやココナッツやタロイモでさえ原産地はどこかよその土地なのに、クロトンはそれらが人間と一緒にやって来るよりずーっとまえから、この辺の島々で生きていたのだ。

だからどうか、ともかくヤップでもクロトンは元気が良い。イキのいい枝をちょん切って土にさしておくと、簡単に根づいてくれる。そして放っておいてもグングン育つから、家や、村の小道の垣根に最適だ。でもこまめにトリミングしないで放っておくと、どんどん上に伸びていくので、下のほうがひょろりとした木になってしまう。

a0043520_23198100.jpg変容その2。これは「飛び葉」と呼ばれるクロトンの一種。細長い葉の先に、また同じような葉がついている。たいてい2つまでだけれど、中には3つ飛び葉しているのもある。ほんとうに不思議な木だ。クロトンの幹や枝は、あまり粘り気がないのですぐ折れる。だから、野外でちょっとした間に合わせ道具の材料として重宝したりする。たとえばお箸を作ったり、、、

a0043520_22174462.jpgこの丸い葉っぱもクロトンの一種だ。小鉢状になっているので、ちょっとした皿がわりになる。バナナの葉をランチョンマットにして、芋やサカナ料理などの乾きモノをおき、この葉の上にサシミやヌタ風のウエット系を盛って、ハイビスカスやプルメリアの花などあしらうと、かなりハイセンスなローカル・キュジンの出来あがり。そして食べ終わった皿やサカナの骨などは、まとめて古くなったヤシの葉の篭に放り込んで木々の根元においておけば、数ヶ月もすると土に還って肥やしとなるのだ。


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by suyap | 2006-01-29 23:43 | ヤップの自然・陸

ヤップの南洋神社・その2

今日も晴れたり曇ったり降ったりの忙しいお天気になりそうだ。朝の時間をつかってこれを書いている。

さて、「ヤップの女たちの抗議を受けて南洋神社の鳥居が建替えられた」と昨夜は書いたけれど、今朝、86才になる知り合いのおばあさんにも当時の様子を聞いてみた。この南洋神社には彼女が公学校(島民子弟の小学校)に入った年から学校で引率されてお参りしていたそうだから、やはり1930年前後にはもう建っていたことになる。ところがその神社も鳥居も、彼女の記憶ではアメリカの爆撃で壊されたはずという。そして、なんと彼女はいま鳥居が建っていることを、知らなかったのだ!昨日の写真でもわかるように、鳥居のまわりにはいつもゴチャゴチャ物が置いてあり、わかりにくいのは確かなのだけれど、、、それにしても、彼女の家はコロニアの近くだし、1960年代には、いま州議会議場になっている建物の中に当時あったYAPCAP(Yap Community Action Program)というオフィスで働いていたそうだから、私がきのう聞いた話とは大違いだけど、こちらにも信憑性がある。頭も体もまだしっかりした人で、60年代の彼女は40代の働き盛りのワーキングレイディだった。一方、きのうのインフォーマント(情報提供者)のほうも、実際の鳥居再建に若いワーカーとして加わった人なので、こちらも信用できる。う~ん、いったい何がどうなったのだ???ひとつはっきりしてきたのは、南洋神社のことや鳥居の再建なんて、今も昔も、ヤップの人にとってあんまり話題になることではなかったんだろうなってことだ。

a0043520_8462263.jpg左の写真は今の階段のクローズアップで、上の建物が州議会議場だ。正面のセメントで作った階段の横に、ヤップ式の石で作った参道らしきものがあり、その上に、これまたヤップ式の石のファンデーションがあるのだけど、これらはみんな日本人が作った当時のままだそうだ。

a0043520_846529.jpgセメントの階段を昇った両側には、灯篭が2つ、当時のままで残っている。これはその右側のもので、その右手に並んでいるのは、戦後に各地から訪れた慰霊団の方々が建てられた戦没者の慰霊碑だ。その背面に石のファンデーションがある。

a0043520_8472214.jpg灯篭をよく見ると、キメの細かいセメントで作った型の表面に、花崗岩かなにかを粉砕したものをコーティングしてあるのがわかる。かなり剥げ落ちているけど、なかなか手のかかった製作だ。いまの鳥居の再建作業に加わった上記の方の話では、オリジナルの鳥居も同じような工法でできていたそうなのだ。

a0043520_8475764.jpgところで、セメントの階段の下から数段目に、おもしろいものが埋め込まれているのを発見した。この写真では、はっきり読めないかもしれないので書き出すと、U.S. COAST & GEODETIC SURVEY BEACH MARK/FOR ELEVATION, WRITE TO THE DIRECTOR, WASHINGTON D.C./NO. 2 1951となっている。アメリカが1951年に設置した海岸の測量観測点だ。

このように、ヤップの南洋神社跡は、戦後いろいろな変遷を経て、なぜだかヤップ人の手で建替えてもらった鳥居とともに、なんとなくその名残を残しているのだった。



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by suyap | 2006-01-28 08:55 | ヤップの近代史

ヤップの南洋神社・その1

今日のヤップはおおむね晴れて貿易風がかなり強かった。それなのにときどき厚い雨雲が風上のほうから押し寄せて、そのときだけサーッと雨が降る、いまいちスカッと晴れきらない空模様でもあった。

a0043520_23213255.jpg今回と次回でヤップの南洋神社の話をしよう。左の写真はヤップ神社の前で撮られたもので、1935年(昭和10年)頃か、もう少し後かもしれない。明治政府は内務省神社局というのを設置して、国策として多くの神社を公費で建てていった。明治維新という政権移譲を通して天皇を頂点とする「大日本帝国」が誕生した訳だけど、その頂点の人のハクをつけるために、天皇はアマテラスの直径の子孫ということにしてアマテラスや明治天皇を祭る神社を建て、それに強大な力と保護を与えて国家統治の精神的手段にしたのだ。それは占領地にもおよび、ミクロネシアでも日本人が多く暮していた島にはたいてい神社が建てられて、それらは「南洋神社」と呼ばれていた。

a0043520_23221080.jpgこれが、上の写真に近い位置から撮った今日の写真。ちょっと遠くて見えにくいけれど、石段や石の灯篭はそのまま残っている。階段のうえは、いまではヤップ州議会議場になっていて、階段の下は議員さんたちの駐車場だ。

a0043520_23224542.jpgそして今の鳥居がこれ。鳥居の前には赤十字のコンテナだの港湾局の車だのがあってうまく鳥居ぜんたいが写せないので、反対側(神社があった側)から撮った。この鳥居、おなじものに見えるけど、なんか変?そうです、これは1964年ころヤップ人によって建替えられたものなのだ。オリジナルは米軍の爆撃を生きのびて戦後もしばらくそのままだったのに、たぶん州議会議場を建てるということで、信託統治政府の土木課が壊してしまったのだそうだ。

ところがヤップの女性たちの間から猛烈な抗議があがった。それでヤップ人の腕の良い「大工」さんたちが集められて、また新しい鳥居が建てられたのだそうだ。戦後のヤップには1970年代に入るまで、日本人は誰もいなかった(厳密にはヤップ人と結婚された沖縄の女性がひとり住んでおられたが、この方のことはいずれまた書こうと思う)。だから、日本人が頼んだわけでも作り方を教えたわけでもないし、ヤップの人が日本の国家神道を信じていたわけでもないだろうに、ちょっと変でもこんな立派なものを建替えてくれたのは、いったいどういう理由からなのだろうか?


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by suyap | 2006-01-27 23:39 | ヤップの近代史

オリオン座

a0043520_7193862.jpg家に帰ってくるころ、星が空いっぱいに出ていた。このところ曇りや雨がちのお天気だったので、おもわず見とれる。わたしは星座や星のなまえにはまったく疎いのだけれど、なぜだかオリオン座だけは、すぐにわかる。それが家の屋根の真上に上がっていた。

オリオン座は天の赤道上にあり、日本では「冬の星座」といわれているらしいけど、ヤップの夜空には、こうして一年中、空の真ん中に見えてると思う。この星を見るたびに、冬の寒い夜道を、この星たちを見上げながら酔っ払って家路をいそいだ、東京時代の若いころを思い出すのだった。

掲載の写真は、私のバカチョン・デジカメを手持で写した数枚のうち、ぶれて星が乱視になってなかった一枚からオリオン座付近を切り抜いたものだけど、実はパソコンに写真を取り込むと、おっ、というくらい、わたしの目では見えてなかった、たくさんの星が写っていたのだ。まだオリオンやシリウスくらいは肉眼で簡単に見つけられるが、自分の視力の衰えが、こういうことでよくわかる。目の良い人たちには、これだけの星が見えてるんだなあと、なんだか人生のオイシイぶぶんのひとつを喪ったようで、淋しかった。


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by suyap | 2006-01-26 23:58 | ヤップの自然・陸

「朝だ!生です旅サラダ」の正しい食べ方・ヤップ編&ポンペイ編

久しぶりに本格的に晴れ上がった一日となった。北東の貿易風も順調にもどってきたので、これでしばらくは好天が期待できそうだ。

さて本日の話題は、お待ちかね(?)「旅サラダの正しい食べ方」、去年の11月26日にレポートした「朝だ!生です旅サラダ」の作り方・ヤップ編の続編だ。あれから、12月10日にヤップ編が放映されたのだけれど、まさかそんなに早く番組アップするとは思っていなかったワタシは、予定していた日本の友人に録画を頼みそびれてしまった。それでもヤップ在住日本人のご家族がたまたま録画してくださったものを入手できたので、昨日やっと見る機会を得た。

でもこの番組に登場しているヤップの人たちのところには、観光局にさえも、番組制作側からのコピーがいまだに届いていない。放映後にメイルで催促をした人には「まだ放映が終わらないから、もう少し待ってくれ」という返事が入ったきりだという。利用するだけしておいて用が済んだらナシのつぶて。日本のテレビ屋さんの取材は、いつもこういうのが多い。だから私はいま希望者にコピーを作ってあげるので忙しい。やっぱり自分がテレビに出ているところ、みんな見たいもんね&見せたいもんね(笑)。コピーのあとは内容の説明文を早急に作らなきゃ。だって、いちいち各人のところに出張して通訳やってられないもん。

で、お待ちかねの番組観賞のあとは、やはり、爆笑憤慨落胆の坩堝なのであった。

番組では最後のほうになっていたが、まずは気になるマンタのシーン。

a0043520_221948100.jpgなんで、こうなるのお~~~~~?

私が予告したとおり、マンタの数が増えていた(笑)。「作り方」でも書いたように、あの日、私たち(私と弊社のお客さん)と取材チーム水中班+彼らのガイドが見たマンタは、確かに一匹だけだった。私とお客さんのチームが先に潜って後から上がったのだし、画面に出てくるクリーニングステーションは、両方のチームが一緒にいた場所に間違いはない。

a0043520_22204372.jpgこの写真ではよく見えないけれど、録画した画面ではクリアにうちのお客さんも写っている!(この影を消したかっただろうね、制作側は)

どうして取材チームにだけ、私たちには見えなかった+2匹のマンタが、見えてしまったのだろうか???

それで、マンタが3匹でてくるシーンを何度も何度も巻き戻してみた。すると、映っているサンゴの形から、3匹マンタを撮ったカメラの位置が想定でき、それは実際にカメラマンが居た位置からでは絶対に撮れない構図だということが見えてきた。このシーンは、時間にしてほんの5秒くらいなのだけど、完璧に借り物か、譲っても手前のマンタだけがホンモノ(カメラマンが実際に撮ったもの)で、後ろの2匹はコピーだろう。

スタジオでも、「この日でたマンタは3枚」と何度も強調していたけれど、捏造してまでマンタの数を増やすことに、いったい何の意味があるのだろう?どうして「残念ながら今回見たのは1匹だけだったけど、もっとたくさん来ることもあるんですって」って、素直に言えないのだろうか?それにしても、マンタは座布団じゃなくて、いちおうサカナなんだから、「枚」って数えるのは違うんじゃないの?カツオが1枚、サンマが2枚?

この手の番組を録画して長期保存してる人は稀だと思うけど、いちおう他にもいっぱいあるマチガイヒジョウシキシツレイな内容を下に挙げておく。番組を見た人で少しでもそのシーンを思い出せる人は、ここで内容をもういちど反芻してみて欲しい。そうすることで、このサラダの味わいは、コンビニで売ってる危ないサラダから、心を込めて作った母さんのサラダくらいに、グ~ンと上昇すること請け合いだ。

上記のとおり、マンタを最初にもってきちゃったけど、以下は番組の進行どおりに記します。

1)ナレーション「見知らぬ訪問者を優しくもてなすヤップの人は...」
これは、あるヤップの家の野外キッチンにレポーターがいきなり入って行って、ごはんを食べているおばちゃんに話しかけるシーンで言ってるのだけど、「見知らぬ」もなにも、すべて取材チームのリクエストでお膳立てしたうえでの撮影なんだから、これを読んでる皆さんは、たとえヤップに来ることがあっても、いきなりよそのおうちにスタスタ上がり込む、なんていう勘違いな行動は、なさらないですよね!?と、いちおう言っておきたい。

2)おじさんが3人でビンロウジュを噛む
このシーンで、当人たちには申し訳ないけど、ワタシは腹を抱えて笑ってしまった。彼らは全員ヤップ観光局のスタッフである。それも、ひとりは観光局長代理(局長ポストは当時空席)。そういうエライ立場であるにもかかわらず、この涙ぐましいまでの演技協力!ヤップの男の気持ちがちょっとだけわかるワタシとしては、「お気の毒に」とは思いながらも、ついつい笑い転げてしてしまう。

ところでここでの問題は、
a) レポーターが、ひとりのおじさんのバスケットに断りもなくズケズケ触っていること。
すべて撮影側のリクエストで事前に筋書きがあってのことだろうけど、いくらスタジオやナレーションで「ヤップの人たちは自分たちのしきたりや文化を大事にします」と口先で言ってても、こういうところでボロが出る。ヤップの男にとってバスケットは彼自身の分身なのだから、ほんとうに親しい人(つまり奥さんとかね)以外は、めったなことでは無断で触ったりできないのだ。バスケットを画にしたいのはわかるけど、それだったら、ちゃんと断っているシーンを入れ、その理由をちゃんと視聴者に説明しないとね。こういう不注意な番組づくりが、勘違いした旅行者を生産し、それが元で現地が荒れてくるということを、番組制作側はまったく考えてもいないのだろう。

b) レポーターが不注意で地面に落としたビンロウジュの実を、平気でおじさんのビンロウジュ袋に戻したこと。
もしかしたらおじさんは、撮影の後で袋のビンロウジュをぜんぶ捨てちゃったかもしれない。噛んだとしても気持ちのいいものではなかっただろう。だって地面に落とした他人の食べ物を、ふつう持ち主に断りもなく拾って袋に戻すだろうか?ヤップ人なら、いや相手に少しでも気を使う人ならば、決してできない行動だろう。そういうシーンにNGを出さなかった製作側の程度が、こういうところでも知れるというものだ。

3)ナレーション「ストーンマネーと呼ばれる石のお金」
ここでも大爆笑。だってこれって「シュリンプと呼ばれる海老」「ドッグと呼ばれる犬」
「マネーと呼ばれるお金」って言ってるのと同じじゃん。ストーンマネーは英語、石のお金は日本語です。ヤップでは石貨は地域によって「ライ」とか「フェ」と呼ばれます。似たようなナレーションはまだあったよ。「メンズハウスと呼ばれる男の集会場」とかね。どうしてヤップの名前をちゃんと調べて原稿を書かないのだろう。たとえば「ファルーと呼ばれる男の集会場」というようにね。これらの主要なヤップの固有名詞は、すべて「ヤップ観光局2005-2006オフィシャルガイドブック(日本語)」に出ています(執筆者はワタクシですけど)。

4)石貨の伝説を語るナレーション
とっても怪しげな話デス。「満月の夜に作ったから石貨は丸い」だなんて、長い話を思いっきりはしょって継ぎあわせたか、思いっきりの勘違いか(笑)。こういう確証のない話は安易に扱わない、というのが、良識のある制作者の心得というもの。へたすると他人の文化や歴史に、勝手に新たなストーリーを加える(いじる)非を犯す危険があるからだ。

5)カヌーの帆をあげるときの変な太鼓の音
カヌーの帆をあげるのは、かなりの集中力を要求される共同作業だ。それなのに、男の掛け声以上の音量で(実際にありもしない)太鼓の効果音を入れていた。これは後で触れるポンペイ編でも出てくるけど、「生サラダ」といいながら青菜を茹でてくたくたにして出すような行為だ。どうして「生」の躍動感をそのまま表現しようとしないのだろう?この辺にも取材対象をまったくリスペクトしない制作側の態度が現れている。

7)レポーターの質問「これでストーンマネーを運んできたの?」
帆をあげたシーンの後で、カヌーのクルーのひとりにレポーターが日本語で聞いているのだけれど、返ってきたクルーの答えは航海術の説明だ。質問と答えがまったくかみ合ってない(笑)。でもワタシが問題にしているのはそういうことではなくて、このカヌーとクルーは実はヤップ島出身ではないのだ。ヤップ州には東西1000キロにわたってたくさんの島が点在し、州内には大雑把にいって4つ以上の異なる言語があり、文化もすっごく違う。それで、石貨をカヌーで運んできたのはヤップ島の人たちの祖先であって、このシーンに登場する島の人たちとは関係ないのだ。またもっと細かいことをいうと、カヌーのシェイプも各々微妙に違ってて、それぞれの出自にはもちろんみんなプライドを持っている。取材対象をちゃんとリスペクトしていたら、たとえ日本語だから通じないとわかっていても、こんな質問はできなかったはずだ。それとも単なる勉強不足?

8)ナレーション「(このホテルは)メンズハウスの作り方でできています」
パスウエイズホテルのコテージのことを言っているのだけど、男の集会場なんかをホテルにしちゃったら女のお客さんは泊まれないじゃん。ほんとうは、ヤップの伝統的な家のつくりを模した構造と外観になっているのだ。もともと男の集会場は若い男たちが寝泊りする「家」でもあったから、それは当時ふつうの民家のつくりとほぼ同様だった。だから昔から男の集会場が特別なつくりだったわけではなく、たまたま男の集会場という形でしか、現在は昔の民家のつくりをしのぶことができなくなっているだけなのだ。

9)カダイ村の表記
踊りのシーンの前にカダイ村の石畳の小道を歩いていく場面で出た字幕が「カデイ村」。集会場の建替えで忙しい村に強引に踊りをリクエストして、長老にまで出演してもらい、取材チームは村の中で何度も「ここカダイ村では」という説明を聞いたはずだ。それなのに、ああそれなのに、、、もうこれだけ書いてくると、頭の中では湯気が沸き立ち、タイプする指も目も疲れてフリーズしそうだよ。Ctrl+Alt+Del

ちょっとお茶を飲んで一息入れたら、もうひと頑張りする元気がでてきたので、さらに先を続けてみます。まだ続きを読んでくださる方々、ありがとう、ありがとう、ほんとうにありがとう<<<ここら辺もきっこのブログの影響ナノダったらナノナノダ、なんていってみたりして(笑)。

さてカダイ村では子供たちの踊りが出てくる。ヤップの踊りは大勢で踊ることに意味があって、個々の踊り手もそれぞれ工夫を凝らしてオリジナリティを発揮しているけれど、全員がそろって統率がとれていることが大事とされる。当たり前だよね。タカラヅカのレビューだってそうだもの。それなのに、ああそれなのに、この画の撮りかた&編集はナンナノダ!!!ヤップの踊りをレビューに例えるのは申し訳ないのだけれど、ともかくレビューでいえば、一列の踊り手の端とか真ん中あたりだけをアトランダムにクローズアップしたり、足の部分だけとか手の動きとかのシーンをつなげて「これがレビューです」っていっているようなものになっていた。おそらくカメラアングルでも失敗していると思う。撮るほうにヤップの踊りについての予備知識がないから、踊りが始まる前にカメラの位置とか構図とかの計画が十分にできなかったのだろう。踊りがどこでどのように始まるのかくらい、事前に調べろよ、聞けよお~~~。それにしても、画面の編集、もっとやりようがあっただろうに!

あとは微にいり細にいるのでマトメていくけど、ミクロネシアの建造物を特徴づけるココヤシの繊維で作ったロープの素材を知らないらしく、ただの「強くしまる紐」で済ませたり、男の集会場の中で、男のヤップ人ガイドと女のレポーターが一緒に横になっているシーンがあったり(このガイドは家族と一緒にこれを見られないだろう)、小学校のシーンで日本語で質問された先生の答が質問とはずれてたり(コミュニケーションになってないんだから、あたりまえ)、ローカルのダイブガイドが「インストラクター」になっていたり(笑)。ダイブマスターやインストラクターってのは、いちおう職業の資格なんだから、これはマズイでしょ。そのうえ本人には可愛そうなことに、番組ウエブサイトでは彼の名前は出てなくて、彼の勤めるサービスの日本人スタッフの名前になっている!?

これだけ書くのに(ビデオを何度もまわす時間を入れると)、もう4時間以上かかっているのだけれど、手に入った録画カセットテープには、ヤップ編の一週間まえに放映されたポンペイ編も入っていたので、ちょっとこっちの食べ方にも触れておく。でもワタシはポンペイのことはあまり知らないので、とっても気になった部分だけ、ヤップ在住のポンペイ人の友人に確認した。

それはシャカオの場面(番組ではサカオとなっている)。シャカオの儀式は、ポンペイの文化ではすっごくコアな部分だ。番組制作側が、ポンペイの人々と文化をほんとうにリスペクトしているなら、彼らの流儀をまず尊重しそれに従おうとするだろう。それが、、、ナント、女のレポーターが男の作り手と一緒になって、神聖なシャカオ石の上でシャカオをつきつぶす作業に加わってるのだ!ここでも邪魔な太鼓の効果音が入っている。それで、彼女の目の前で困ったような顔をして作業している若者のことをレポーターは、「きっと『オレあの娘のこと好きなんだよな』って考えながらついているんだろうな」なんて、ふざけたことを言っている。ポンペイ人の友人によると、シャカオを作る作業には、絶対に女は近寄れないとのことだ。おまけに出来上がったシャカオを、レポーターも音屋の兄ちゃんも、立ったまま容器を片手で持って飲んでいた。日本のお茶のお手前を、正座できないからといって外国人が立ったまま茶碗をわしづかみにして飲んだら、あなたはどういう気持ちになりますか?ポンペイでも、シャカオを飲む正しい作法は、座って、両手で容器を奉げもち、目をつむって、ひと口飲んで返す。すると(日本のお濃茶のように)容器は次の人に渡るのだ。

ことほど左様に、この「生サラダ」は、うっかりボーっと食べ続けたら、間違いなく中毒をおこすような代物だ。でも見た目はコンビニのサラダのように、とってもオシャレで万人の目をいとも簡単に惑わすから、なおさら怖い。しかしその毒気は、放置すると食べた人だけでなく、素材を提供した産地にまで及ぶ。そういうことが心配でならないから、ワタシはこうして深夜までかかって解毒剤を処方する努力をしているのデス。

毒の伝播の構図とは、こういうことだ。

1)番組視聴者の勘違い>>感覚的な映像だけ記憶に残る。
2)何かのきっかけで、あるいは番組に触発されて現地を訪れる。
3)感覚として残った映像がよみがえる。
4)よみがえった映像と同じシーンに出会うことを期待する。
5)旅行業者にその期待の実現をリクエスト。
6)旅行業者がお客の期待の実現をセットアップ>現地にリクエスト。
7)収入につながるなら、ってことで、現地は伝統を曲げてでもニーズに答えようと頑張っちゃう。
8)それが繰り返されると、現地(とくに若い世代)はいつのまにか、そのヤラセがホンモノと錯覚するようになる。

こうして、「伝統の根強く残る地球最後の楽園」(これ、モチロンよく使われるステレオタイプの宣伝文句へのワタシの皮肉です、誤解なきように)は、いつのまにか失楽園へと変遷をとげるのであった。

まあ、それもひとつの歴史の流れだといって達観できる人には、ワタシが今夜ついやした数時間の努力は、エネルギーと時間の無駄づかいということなんだろうけど、、、それでも、少しは評価してくださる方々へ:

皆さん、「生サラダ」はいちど直火(現地の現実)をとおして召し上がれ!

<制作者への教訓>
1.取材対象を心から愛すること。
2.取材には時間をかけ、足でしっかり事前調査すること。
3.番組準備・制作・編集・仕上げに至るまで、必ず現地の人をチームに加えること。

いまの日本のメディアには、どれも無理なことばかりですな、トホホ。




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by suyap | 2006-01-25 23:58 | ヤップと日本のメディア

パパイヤいろいろ

a0043520_22354628.jpg今日はまた雨空に逆戻りしてしまったヤップ、降ったり止んだり、ときに土砂降りになったり、、、それにしちゃ、この写真の青空は何?と思われそうだけど、ずっと前に撮った♀のパパイヤだ。このところ曇りや雨が続き、私の気分も調子もいまいちダウンだったので、今回はちょっと明るくいってみたい。

パパイヤはふつう雌株と雄株にわかれている。とうぜん雌株には雌花が咲き、雄株に咲く雄花の花粉を、虫や鳥などが媒介して雌花が受粉し、実がなる。写真で上のほうに見える白いのが花、下のほうにぶらさがっているのが実だ。今日たまたま店で3種類のパパイヤの実を見つけたので、「やったね、今日のテーマはパパイヤ」と決めて買ってきたのはいいけど、てっきり雌雄両方のパパイヤの写真を撮って保存してあると思っていたら、なんとこの一枚だけ(汗)。そんなわけでパパイヤの♂はまた日を改めて、♀のもっとマシな写真とともに紹介シマス。

パパイヤも熱帯アメリカ原産だ。16世紀ころスペイン人によって太平洋の島々や東南アジアにもたらされた。学名Carica papaya L. 和名ではチチウリともいうそうだ。ヤップ語ではババイ。原産地のカリブ諸島あたりではアババイというらしいので、学名から一般名にもなっているパパイヤより、ヤップ名のほうがより原産地名に近い発音なのは、偶然だろうか?

a0043520_22361615.jpg今日買ってきたのが、この3種。パパイヤの種類はこの他にもまだたくさんある。中には実がもっと大きく長細くなり、中身が紅橙色になるものもある。ヤップのパパイヤはほとんど雌雄異株だけど、まれに両性をそなえたのも発生する。また、株を傷つけたりすると、そのショックで性転換してしまうようなオモシロイ性質もあるらしい。ちなみに日本に輸入されているのは、ほとんど雌雄同株の栽培種だそうだ。

a0043520_22365067.jpgヤップのような熱帯地方では、パパイヤは何の苦労もなく育つ。キッチンの生ゴミをうっかり貯めておくと、熟れたパパイヤの種から目が出てきてしまうくらいだ。だからフルーツとして生で食べるときも豪快に。このように半分に割って種を取りのぞきスプーンで実をすくいながら食べる。レモンやギンガンなどの酸味を絞ると、なおグーだ。ヤップにはヨーグルトは売っていないので手作りするしかないのだけど、プレーンのヨーグルトをのせて食べても美味しい。

パパイヤには、まだまだ色々な食べ方や使い方がある。これからおいおい紹介していくので、乞うご期待!写真のように実の中は空洞部分が多いので、「ワタシノアタマハ、パパイヤダカラネエ」というと、「わたしゃ物忘れが多くてねえ」くらいの意味で、ヤップのおばあちゃんたちがよく使う表現だ。



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by suyap | 2006-01-24 23:57 | ヤップの伝統食

トビハゼとホリエモン

ほんとうに久しぶりに青空が戻ってきた!

でもそんな日に、なんと私は一日オフィスにこもってパソコンに向かってて、もうすっかり目がチラチラ状態になってしまったのだ。なんでそんなことになってしまったのかというと、なんやかやのデスクワークがいっぱい重なっていたのも事実なのだけど、そんな根気のいる退屈な仕事の合間に、チラチラとニュースなんかをのぞき見したのがマズかった、、、Yahoo!ニュースの記事につられてホリエモンのブログなんかを見に行かなけりゃ、、、そして、うっかり膨大なコメントなんかを読み始めなけりゃ、、、ワタシの目と気分は、もっとマシな状態でじぶんのブログへと移行できたと思うのだ。

ホリエモンのブログをのぞいたのは、これが2回目だ。最初はブログというものを考え始めた2年くらい前、ライブドアってどんなとこって興味で「社長」のブログを見てみた。今日はスポーツジムで汗ながしただの、彼女とどこぞへ行っただの、つまんなかった(笑)。そして今日、この期に及んでブログ書いてるっていうから、スケベ心も手伝って見にいった。そこで彼は昨今の状況を実に何でもないかのように書いていた。それで益々興味にかられて、さらに膨大なコメントを読みに行った。うへえ~~~、ワタシは2チャンネルというのも読むのがしんどいけど、ここも同じような状況になっていた。それでもボーっとして読んでしまったワタシが馬鹿だったのだけど。

①ホリエモンはインチキマンション問題の証人喚問のニュースを小さくするための生贄だ。
それはそうだろうね、このタイミング。

②だからホリエモンは犠牲者だ。
まあね、見せしめだね。権力は何でもできるぞっていう。

③だからホリエモンは悪くない。もっと悪いことしてる奴がいる。
それはちょっと違うんじゃないの?ルール違反は同じなんだから。

④だからホリエモンを信じます。
ちょっとねえ、ちゃんと自分で考えたの、彼がやったてきたこと?
いきなり信じっちゃったりしないで、どうして彼がいま挙げられたかってことを追求して、その裏を想像してみてよ。

物事を、論理的に深く見ないで、瞬間的な好き嫌いの感覚で判断し、その間違いを指摘されたら臆面もなく論理のすり替えで煙にまく、、、国のトップから若手にいたるまで、今の日本人のメジャーな思考経路がすけて見えるようで、背筋がゾーっとしてきたのだった。

閑話休題。。。


a0043520_23213618.jpgそんな寒~い気持ちで一日を過ごしてしまったので、今日はこのトビハゼの仲間に登場してもらって、ワタシも日向ぼっこした気分で少し元気になって眠りにつきたいと思う。手元の図鑑ではちゃんとした名前がわからないのだけど、潮が引いてお天気の良い日には、うちの桟橋のスロープにたくさん集まってくる。

a0043520_23222892.jpgサカナなのに空気中でも長時間すごすことができて、見ているとカエルのように胸が呼吸でピクピク動く。でも、かなり臆病で、ちょっとでも動いたり近づきすぎたりすると、じゃっぽーん、と瞬時に水に飛び込んでしまうか、微妙な距離を保ちながらじわじわと離れていってしまうのだ。だから(またヘタな写真の言い訳をしてるけど)こんなにボケた顔しか紹介できなくて、スミマセン。




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by suyap | 2006-01-23 23:41 | ヤップの自然・海

ヤップの狂牛肉と肥料食

今日もいちにち曇り空、ときおり雨の降る不安定なお天気だった。このところ早朝出勤・早朝ダイビングが続いて慢性寝不足、おまけに風邪気味だったので、今朝はたっぷり朝寝してやるぞっと思いながらも割と早めに目が覚めて、それからPCのまえにずっと貼り付けになってしまった。というのは、ワタシがニュースウォッチを怠っていたこの数日の間に、なんとまあ、実に色々なことが日本で起きていたからだ!

インチキマンション・ヒューザー小嶋社長の証人喚問や、それにつづく総研や平和設計関係者の参考人質疑ってのが、大手のニュースメディアではすっかり隅のほうに隠れて(というか、ワタシが読んだ時点では消えて)いたけど、きっこのブログを読むと、だんだんとワタシの宿敵、森のおっさん+コイズミの堀が埋められつつあるようで、嬉しかった。あとは前原クンが変なコケ方をしたりして馬渕議員の足を引っ張らないことを祈るばかりだ。

オジャマモンの次はホリエモンの登場で、カブとかまったくわからないダイコンのワタシには、一生懸命にhttp://blog.goo.ne.jp/yamane_osamuを読んでも、いまだにその仕組みはチンプンカンプンなのだけど、ようするにホリエモンは現代の錬金術師になりかけたけど、あっという間に化けの皮を剥がされつつある、ってことなのだなあ。ホリエモンはよっぽどの策士かまったくのコドモだろう、というのが以前からのワタシの見解だったので(株主総会で泣いちゃったあたりで、やっぱコドモかなと思ったけど)、やはりコドモでした、って感じ。それよりも、そんなコドモをそそのかして大儲けをたくらんで実行しちゃった奴らがいて、実はホリエモン・ライブドア関連以外にもそんなのがまだウヨウヨいそうで、そっちのほうがよっぽど不気味だ。

そんな話題をサーフィンしているうちに、Yahoo!ニュースで目に飛び込んできて「わぁお~!」と急いで過去記事を引っ張り出して読み漁ったのが、「米狂牛肉、再び輸入禁止」関連。やったぜ、農水省成田動物検疫係官!それにしても漫画のようなホントの話で、あまりにもひどいコイズミの売国ぶりを憂えた良識ある人たちが密かに仕組んだのではなかろうか、と思えるような、見事なヒットであった。

それで、ある年のマリンダイビングフェアでブースディスプレイに使おうとヤップから運んだ大量のヤシの葉を、成田の植物検疫カウンターに持っていったときのことを思い出したのだった。カウンターには実直でおとなしそうな検疫官のお兄さんがいて、虫眼鏡とピンセットでヤシの葉をかきわけて検査しはじめた。ミクロネシアのヤシの葉は、土や虫がついていなければ、いちおう日本に持ち込んで良いらしい。でもワタシが持っていったヤシの葉からは6匹の虫の幼虫が見つかった!うへえ~っと思っていると、「ま、これぐらいは、この虫なら、いいでしょう」とのこと。「そのかわり、あなたの頭の上に載ってる花のレイを調べさせてください」。ヤップを出るときに知人がくれた香りの良いレイを、うっかりそのままかぶっていたのだ。でもワタシは何度も生花のレイを「うっかり」首にかけたり頭に載せたままで成田の税関を通っている。それを言うと、「はあ、あちらは通産省(当時)さんですからねえ、ほんとうはうちに来てもらわなければ、困るんですけど」と、力なくスマイルしてうつむいたお兄さんのお陰で、ワタシの日本国農林水産省にお勤めの方々への印象は、ぐ~んと改善されたのであった。その後ワタシのレイにも「検査済み」のシールが貼られて、めでたく税関も通過できたのだけれど、それにしても今回のこの快挙!日本のお役人さんの中にも、まだ頑張ってる人がいるのがわかって、ワタシはうれし~~~いのだ!

ところがどっこい、ヤップの輸入食品事情は悲惨そのものだ。ヤップ語ではウシのことをガルバオっていうのだけど、これは生きていようが、缶詰になっていようが、冷凍されていようが、お構いなしにすべてガルバオだ。ヤップで一番多く食べられているガルバオは缶入りコンビーフだろう。それにBBQ用のあばら骨スペアリブ、ハンバーガーパテ、ビーフホットドッグ、何が入っているか解らない冷凍ひき肉パックetc.もちろんステーキ用ビーフも売ってるけど、ヤップ人のよく食べるのは前記の加工肉だ。こわ~い話である。それをほとんどのヤップ人は何も知らずに「今日はちょっと贅沢してガルバオにしよう」なんて感覚で買って食べちゃってるのだ。コンビーフ缶をカキカキとあけて、皿に盛った白米ご飯にガバッとのせて、しょうゆをドバッとかけたのが、立派な夕食だったりするのだ。

ヤップの人だけでなく、アメリカ人そのものが自国のビーフがいかに狂ってて危ないか、ホントの情報を得られないような仕組みになっている。友人知人のヤップ人に狂牛肉の恐ろしさを伝えようと英文サイトを検索したことがあるのだけど、とっても驚いた。BSE, Mad Caw Disease, USといったオーソドックスなキーワードで検索して、最初のほうにババーンとしつこく引っかかるのはみな「アメリカ合衆国にはBSEは発生していません」という御用記事ばかりなのだ。

http://www.angelfire.com/biz7/oris/commentary/ORIScomment/Mad_Cow_Diseax.html

なんてホントのことを書いたサイトに行き当たるまで、そうとう時間をついやしてしまった。

だからアメリカやその属国ミクロネシアなどに住んでいると、なかなか本当のことを知るチャンスがない。とくに低学歴・低所得者層ほどジャンクフード、安いビーフ&その加工食品が浸透しているので、そういう層を対象にヤバイものがバンバン売られまくっているのだ。そして、そんなの食べたらヤバイのを知り得る立場のブッシュやその一党=アメリカの一握りの金持ちハゲタカ階級=は、もちろん「安全」と折り紙つきのものしか、口にしないのである。

ところでアメリカのハゲタカ商売人は、もっとすごいことをミクロネシアでやっている。ナント、七面鳥の尻尾をこの国に食品として売りつけているのである。

チキンとおなじく七面鳥(ターキー)も今ではほとんど養鶏、じゃなくて養七面鳥だ。お尻にボンボン抗生剤や成長促進剤を打ち込んで短期間で出荷できるサイズにする。だから尻尾のまわりには、それらの薬品がしこりとなってかなりの高濃度で残っていて、さすがのアメリカでも、七面鳥の尻尾(ターキーテール)は国内では食品として売ってはいけないことになっている。そういう代物であるターキーテールを、ナナナント(どうしてもきっこさんの文体を真似たいワタシ)、米国ハゲタカ商売人はミクロネシアに売りつけ、何も知らないヤップの人は「油が乗っててオイシイよ。安いしね」って、喜んでパクパク食べているのである。

ヤップのたいていの商店には、大きな袋にどさっと入ったターキーテールが冷凍陳列棚においてある。昔からお肉をまったく食べないワタシなので、いまターキーテールがいくらで売られているのか知らないが、ともかく他の肉類に比べても激安なことは確かだ。それにこっちの人は脂っこいものが大好きなので、ターキーテールはあっという間にヤップ人の愛するオカズのひとつとして浸透してしまった。

10年近く前、その頃ヤップ病院にいた良心的なアメリカ人のドクターがターキーテールの危険性を指摘して、「アメリカじゃターキーテールは畑の肥料としてしか売れない代物だ。君たちは肥料を食べさせられているんだ!」と説いてからは、ターキーテールがどんなものか認識している人も増えたはずなんだけど、仕入れる商店も買うほうも、いっこうに減った気配がないのが怖い。中には「I'm eating fertilizer. オレ、肥料を食ってるんダヨナ」なんてジョークをかまして、それでも食ってるのがいる。

こんな状況を見るにつけ、日本の場合もそうだけど、ともかく気づいた者から、たとえそれが賽の河原に石を積むようであっても、めげずあきらめず、知り得た情報を伝達する努力を続けるしかないのだなあ、と思うようにしているのである。

ヤップでも、昔の食の基本はラック芋と魚、海が時化て魚が取れないときは、ラック芋とコプラ(ヤシの実の油身)だった。それでも、大きな石を切り出したり、長い航海をやってのけたり、現代人より余程パワーのある人々だったと思う。日本人の基本食は米など雑穀と梅干、それに海辺の人には多少の海の幸、山の人には多少の山の幸がオカズだったはずだ。それで江戸から京都までトットコ駆けていけるくらい元気だったのだ。

口から入る食物が人を作る大きな要素であるのは、植物を育てみてもすぐわかる。それに最初の土が肝心だ。そんなあたりまえな大事なことが、あたりまえと思えなくなった時点で、もう生存の歯車が狂い始めているのだろう。いまからでも遅くない。Watch out for what you eat!



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by suyap | 2006-01-22 20:43 | ヤップの伝統食