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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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カテゴリ:ヤップのオニヒトデ( 13 )

ボクにも生きる権利が...

ヤップでいちばんサンゴの生育が良い南のリーフで、いまだにオニヒトデが元気に活躍中!
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食べても食べてもサンゴがあるよ-とオニヒトデは嬉しいのかな?上の写真はヤップ・カバーンズで、後ろの白くなったところが食べられた直後のテーブル状ミドリイシ。

a0043520_081430.jpgこっちは、マジック・キングダムで、抱腹状態でぐったり気味のオニヒトデ(?)

南のポイントのオニヒトデ大量発生はもう数年続いているが、完全にサンゴを食い尽くすよりサンゴの発達のほうが勝っているせいか、オニヒトデもだらだらとたくさん生息している。ちょっと心配なのは、オニヒトデ退治に一生懸命なサービスがあること。きょうは600匹以上退治したぜ~と自慢されてもなあ...。

a0043520_085420.jpgオニヒトデは捕まえられたりしてストレスに晒されると、その場で放精放卵するそうだ。だから、オニヒトデ退治は逆に子孫を増やす手伝いとなり得る。それにオニヒトデの幼生は、通常、深いところで成長する。ダイバーやスノーケラーから見て「きれい」なテーブルサンゴのたくさんある浅い場所のオニヒトデをせっせと退治しても、すぐに深いところから他の個体がやってくるので、結果として、だらだらとオニヒトデを居続けさせることになるという。

サンゴだけが「良い子」じゃないし、オニヒトデが「悪い子」なんじゃない。目先の「きれい」さや商売だけで(ニンゲンの勝手で)自然をいじっちゃ、いけなと思うよ。



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by suyap | 2010-04-25 23:46 | ヤップのオニヒトデ

ナマコヘブンの浅場にも!

a0043520_0141915.jpgよく潜りにいくナマコヘブンでも、ここ数年、オニヒトデの姿をあちこちで見かけるようになり、その食害もかなり目立つ。右の写真は、干潮時には干上がってしまいそうな浅瀬で見つけたユビエダハマサンゴの瓦礫にしがみつくヒトデちゃん。ここでも、フツーは食わないとされているユビエダハマサンゴを食べてるなんて、ヤップのオニヒトデは変わり者?

わたしの素人的観察では、水路の中のオニヒトデは、アウトリーフのそれのように爆発的に数が増えてサンゴを食い散らし、食べるものがなくなると急に姿を消すというより、じわじわ増えてダラダラとあちこちのサンゴを食っていき、サンゴも負けずに盛り返すのでヒトデもなかなか消滅しない...と、こんな感じに思えるのだけど、さあ、ここのオニヒトデさん、まわりのサンゴを食い尽くせるのかな?2時間くらい泳ぎ回って、この界隈で見かけたのは、この1匹だけだったけど。

a0043520_015823.jpgオニヒトデのすぐ近くには、まるでイソギンチャクのようなパラオクサビライシが、昼間からポリプを出して、ひっそりと生きていた。潮が引くと水深が30センチを切るような浅瀬では、水温の変化も激しく、内湾の水路の際とはいえ潮の動きも大きい。しかし、陸からのシルトの影響を受けやすい水路よりも透明度に恵まれ、水深も浅いのでお日様の光をたっぷり浴びて、サンゴもぐんぐん育つのだろう。

あと心配なのは、ニンゲン様の活動だけだ。サンゴたちもオニヒトデたちも、海の中ではそれなりに持ちつ持たれつやっている。そのバランスを崩すのは、土地開発などで赤土の流入を引き起こしたり、なかなか分解されない合成洗剤をぶち込んだりして、海を汚しているのに気づかないニンゲンたちだ。嗚呼...

ナマコヘブンがあるウォネダイ・チャネルの底質も、ここ十数年のうちに「砂」から「砂泥」へと変化した。同じことは、マンタを見に行くゴフヌー・チャネルでもミル・チャネルでも起きている。

世界的な不況と経済活動の不活性化がこのまま続き、外国からの援助やツーリストが減っても、それによってヤップの海が元に戻るなら、そのほうが良いなと思ってしまう今日この頃なのだった。


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by suyap | 2009-11-30 23:08 | ヤップのオニヒトデ

飢えるオニヒトデ@ミル・コーナー

最近作ったヤップのオニヒトデ・カテゴリー、第2弾は北西側のポイント、ミル・コーナーの報告です。こんな状況を見るにつけ、もっと早くから記録をとっておくんだった...と後悔しきり。
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2004年の台風後に大量の泥をかぶったあとも、わりと健全だったここのサンゴも、うろ覚えながら、2年くらい前からオニヒトデにやられるようになった。初めに目についたのは、水路を出たすぐの浅場の見事なミドリイシ類からで、オニヒトデはじわじわと全体に広がっていった。
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一時は浅場(水深3~4mのサンゴが始まるところから10mくらいまで)のいたるところに散らばっていたオニヒトデだが、ミドリイシ類をほぼ食い尽くしてしまった現在では、その数はうんと減っている。それでも残っているヒトデたちは、なななんと、ハマサンゴ類にとりついているのだ。上の2つの写真は、コブハマサンゴPorites lutea)を食べているオニヒトデ
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オニヒトデの大好物とされているミドリイシ類がほぼ食べつくされたとはいっても、あちこちにポツリ、ポツリと食い残しがあり、ざーっとみて10%くらいは残っているような気がする。ヒトデが去ったあと、これらがまた子孫を増やして復活していくのだ。がんばれ!

そして、いまヒトデに食べられているハマサンゴ類にしても、上の写真のようにツマミ食い的で、真ん中の白い部分がヒトデに食べられたコブハマサンゴだけど、まわりにヒトデの姿は見えない。
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そして圧巻はこの食い様!オニヒトデはミドリイシ類など成長の速いサンゴを好物とする-というのがよく知られている説で、ハマサンゴなど成長の遅い造礁サンゴは食べないとされていたが、ところがどっこい、好物がなくなれば何でも食べる?

上の写真は、やはりオニヒトデが食べるのを避けるとされていたダイオウサンゴDiploastrea heliopora)なのだが、8-9割がた、見事に食われていた。


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by suyap | 2009-11-25 10:21 | ヤップのオニヒトデ

南西リーフのオニヒトデ状況

ヤップ島南西のリーフを、距離・水深ともに広範囲に潜った(下図左下の赤枠の中)。
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このあたりは、2年ほどまえからオニヒトデの姿を見かけるようになっていたが、同時にサンゴも元気に増殖しており、オニヒトデのアウトブレイクという風にはなかなか進んでいなかった。

a0043520_23583265.gif潜ったエリアは、ダイブサイト名でいうとマジック・キングダムエンド・オブ・ザ・ウォールギルマン・ウォールヤップ・カバーンズ、そしてサウス・ティップだが、北のマジック・キングダムではかなりブレイク気味になっており、そこから南へと、オニヒトデが勢力を伸ばしてきているのが感じられた。

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上の写真はマジック・キングダムだが、とくにリーフ内の水の流出しやすい場所を中心に、帯状にかなりやられた場所がある。いちばんサンゴの被害の大きい水深は10mから15mくらい。浅い場所でもオニヒトデが折り重なってサンゴに食らいついているのだが、
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サンゴの増殖もそれに負けていないのかもしれない。
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まだこんなにうっとりするような、生き生きとしたテーブル・サンゴ場が楽しめる場所もたくさんある。

スロープに根が点在するマジック・キングダムを南に下がると、だんだん急傾斜になり、やがてエンド・オブ・ザ・ウォールを経て、ドロップ・オフのギルマン・ウォールになる。ここら一帯も、サンゴ状況の良い場所とオニヒトデが広がった場所がまだらに出現する。まだサンゴを完全に食いきれるほどではない感じ。うっかり写真を撮り損ねたのだが、エンド・オブ・ザ・ウォールの見事なコモンシコロサンゴPavona clavus)が、4割がたやられていたのはショックだった。

a0043520_030965.jpg興味深かったのは、ヤップ・カバーンズの水深30mオーバーのスロープで、折り重なるようにして乏しいエサ(サンゴ)をあさっているオニヒトデたち。このポイントは水深20m以浅で壁がえぐれて箱庭的になっており、その中に生息するサンゴや棚上のサンゴの間に、ヒトデやその食害はまだ見られない。深場を食い詰めたオニヒトデは、これから食い上ってくるのだろうか?サウス・ティップ棚状のサンゴには、ほぼ食害は見られず、見事なサンゴ場となっている。

オニヒトデに対するわたしの見解は、過去にもたくさん書いてきたけれど、

オニヒトデはいま...
http://suyap.exblog.jp/6939744/
ハマサンゴを食べるオニヒトデ
http://suyap.exblog.jp/5734531/
オニヒトデ対策
http://suyap.exblog.jp/4164089/

わたしは、無計画で中途半端なオニヒトデ退治(間引き)が、かえってオニヒトデをだらだらと繁殖させるという考えに賛成だから、基本的には海の中でヒトデを見ても何もしない。ある場所でオニヒトデを間引いても海流にのってすぐに他水域から流れ着くし、オニヒトデは危害を加えられたときに反射的に放精・放卵するというし、成長の速いサンゴが増えすぎると成長の遅い造礁サンゴの発達が阻害されるので、サンゴの種のバランスをとるために、ある程度のオニヒトデは必要な存在なのだ...etc.と、理由はたくさん挙げられる。サンゴ礁が回復不能なほどオニヒトデにやられてしまうのは、ヒトデに問題があるのではなく、必ず人為的な土地や海のいじくりや排水が原因なのだ。

とはいっても、ヤップを代表するダイビング場所にひとつでもある南西のリーフのオニヒトデ状況が心配になってきたので、このブログでも、新たにヤップのオニヒトデというカテゴリーを設けてオニヒトデ・ウォッチの記録を集めておくことにした。よかったら過去記事を参照してください。


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by suyap | 2009-11-15 16:30 | ヤップのオニヒトデ

オニヒトデパフェとクラスター

a0043520_19404172.jpg久しぶりにミル・チャネルの入り口から流れに乗って水路エッジの浅瀬をスノーケリングした。干満の差が40センチくらいしかない日なのに、なんと水路には外洋から透明度の良い海水が流れ込んでいた。ラッキー!

それで見つけたのが、写真左上の奇妙なサンゴ(ミドリイシの仲間)。直径10センチくらいの筒状に立ち上がっていたのだけど、頂点の茶色い部分だけがまだ生きていて、他の白いところはオニヒトデにポリプを食われて死んでしまった部分だ。サンゴの基盤に近いところは、すでに緑の藻がつきはじめている。これからこの藻は上の死んだ部分全体に広がるだろうけど、頂点の生きてる部分がしっかりしているから、きっとまた、このミドリイシは成長していくだろう。名づけてオニヒトデパフェ、美味しそうでしょ(笑)。

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ミル・チャネルの入り口近辺にはオニヒトデがまだあちこちにいたけれど、それにも増して、生きてるサンゴに勢いが感じられた。それに↑こんなベイビー・サンゴが、いたるところで育ち始めていた。オニヒトデだって、ぜんぶ食い尽くさないで、オニヒトデパフェにして一部を食い残してるし。

以前にも書いたけれど、オニヒトデを退治すればサンゴが保全できるというものではないと強く思う。オニヒトデだって、この世に生まれたからには役割をもっている。神様はこの世に無駄なものは何ひとつお創りにはならない(こんなこと書くと、ついにsuyapは逝っちまったかとみなされるかも?でも、マジでそう思っている)。ニンゲンが余計な手を加えると、かえって自然のバランスを崩し、オニヒトデの場合には、そのエンドレスな再生を許してしまう。

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これから大切なのは、余計なことをしないことではないかと思う。とくに省庁や政府の大きな組織が絡むと、いらないものを廃棄するという法案なのに、結果は違う形のいらないものと作ってしまう-ということになるようだ。今回もまた、世界の環境ホットニュースを読んでびっくりした:

「クラスター爆弾禁止条約を批准」というけれど
http://archive.mag2.com/0000083496/20090616050000000.html
この日のニュース報道では、同条約の批准が軍縮に向けての一歩のように見えますが、どうも新たな利権誕生で話がまとまったということのようです。というのは、クラスター爆弾禁止と引き換えに「政府は今後、自衛隊が保有する集束弾の廃棄方法の検討を進めるとともに、代替兵器として精密誘導能力を持つロケット弾の調達などを進める。」(6月10日10時23分配信 産経新聞)という交換条件がついているからです。さらに国会では、わざわざ親切なことに、アメリカ軍が日本国内でクラスター爆弾を使い続けることを保障する確認の質疑まで行なわれています。
    ~~中略~~
防衛省はクラスター爆弾で敵の上陸を阻止する作戦だったが、禁止になったので、敵が上陸するような事態になる前に、誘導弾で敵の基地を叩くという作戦に切り替えるというわけです。それでも専守防衛だという。さらに、条約を批准しても、政府は米軍に日本国内で持ち続けることを認めるという。「まずは景気だ」ということで組まれたはずの補正予算が新たな兵器の調達に使われているし、ニュース報道とはまるで違う、防衛省、防衛族の焼け太りの構図が、はっきり現れています。

a0043520_1943895.jpgスノーケリングから戻ってくると、TNS(トラディッショナル・ナビゲーション・ソサエティ)の小さなカヌーが帆をあげていた。コミュニティ・センターで行われている子供(主に高校生)たちの集まりに、プログラムの一環として参加したのだそうだ。うちのボートから間近に帆走の写真を撮ることができたゲストはラッキー!

サンゴもオニヒトデもバランスよく共存できる環境でありますように。そしてヤップや日本の若者が、国家によって再び戦争に送りこまれないような政府を作れますように。上の記事を読むと、民主党の質問者も勉強不足(それとも意図的か?)で、「40年前の亀田のような人道に対する信念からの質問ではありません」という体たらくだったそうだ。今はとりあえず緊急課題として政権交代を希求し民主党を盛り立てているけれど、民主党には、世界のパワーバランスの中で勇気と叡智をもって反戦平和をつらぬく姿勢に欠ける雑魚や、より危険な武器商追随議員も少なからずいる。そろそろ政権交代後を視野に入れた考えを、選挙前に持っておかないと...と思う。

オニヒトデはサンゴを食べるから憎い>>やっつけろ!
〇〇国は△△だから憎い>>やっつけろ!

という敵か味方かの単純なスローガンの陰で、しっかり儲けているヤツラがいるから、オニヒトデも戦争もなくならないのである。環境(保護を言うこと)が商売になる、武器の開発・販売・廃棄が商売になる、という経済構造自体を変えなければならないのだ。それを改善するためには、そのことに気づいた議員をたくさん国会に送らなければ...そのためには、われわれがまず気づかなければ...道のりは長いけれど。

(関連記事)
かぼちゃとクラスター爆弾
http://suyap.exblog.jp/5650311
オニヒトデ対策
http://suyap.exblog.jp/4164089
ミルチャネルのオニヒトデ
http://suyap.exblog.jp/7600898



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by suyap | 2009-06-17 16:33 | ヤップのオニヒトデ

ミルチャネルのオニヒトデ

a0043520_2321192.jpgまだ10月なのに、もう貿易風っぽいのが吹き始めたり、かと思うと大雨がザーッときたり、不安定な天候が続いている。そんななかで、今回はミル・チャネルサンゴの状態を、ちょこっとメモしておきたい。

まず左上の写真は、上げの潮できれいにブルーに抜けた、わりと水路入り口に近くい場所。4年前の台風のあと、島のあちこちでオニヒトデがわ~っと増えて、たくさんのサンゴがダメージを受けたが、

a0043520_23231142.jpgその後、サンゴが回復したところとオニヒトデがまだ頑張っているところが、まばらに存在するようになった。でもやはり、サンゴの元気なところには、サカナが多いなあ。

ミル・チャネルの内外のサンゴにも、去年あたりからオニヒトデの食害が目立つようになった。

a0043520_2322987.jpgそんな中でも、水路の入り口からちょっと入ったところからマンタ・リッジの手前までの浅瀬では、まだまだ元気なサンゴがたくさん見られる。

ところで、サンゴにとっての心配は、オニヒトデだけではない。

a0043520_2324213.jpg写真→のように、誰か(スノーケルをするツーリスト、あるいはサカナ獲りのローカル)に踏みつけられて壊れたサンゴをちらほら見かけると、悲しくなる。

島の食料/観光資源としてだけでなく、サンゴの存在が、島やひいては地球全体の生態系にとってがいかに大切か...、それに、そもそもサンゴとはなにか...、そういう教育というか、情報伝達する努力を、もっともっとせねばなあ。

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ところで、「まだまだ元気なサンゴがたくさん見られる」場所にだって、実はしっかりオニヒトデさんはいるのである。昼間はサンゴの陰に隠れて、↑このように↓ ひっそり生きているけど、彼らのまわりには、食べられて白くなったサンゴがあるから、見つけるのは簡単だ。

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そこで、さしずめ日本のダイビング・サービスならオニヒトデ退治ツアーなんかを組めるんだろうけど、ヤップではそんな動きはないし、やたらめったらオニヒトデ退治することには懐疑的だ。無計画で中途半端なオニヒトデ退治は、かえってオニヒトデをだらだらと繁殖させる-という観察結果に、わたしは同意する。
オニヒトデ対策

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ミル・チャネルでも、マンタリッジから内側の浅瀬では、オニヒトデに食われて死んでしまったサンゴが目立つけど、

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↑こういうふう↑に、まばらに回復しているのがいたり、元気なベイビーが成長しつつあったりしていたりと、まったくの荒れ果てたガレ場ではないわけで、なんだかサンゴオニヒトデが無言の押し競饅頭をやっているみたいで、しょせん海の中ではお邪魔虫のニンゲンでしかないわたしとしては、サンゴオニヒトデのどっちかいっぽうだけに味方するわけにもいかず、お互いに頑張って生きてねーと、両方の生の充実を祈るしかないのだ。

それよりも何よりも、陸上や海中の本来の自然環境を、できるだけいじらないでおくことこそが、ニンゲンのできる最高の恩返しなのだよなあ。しかしまあ...、問題山積みでありますなあ...ヤップでもね。


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by suyap | 2008-10-25 10:16 | ヤップのオニヒトデ

[ダイビング]最近のヴァーティーゴ

a0043520_22294191.jpg北西のアウトリーフ、ミル・チャネルからも近いところに、ヴァーティーゴ(めまい)というダイブ・サイト(日本式にはダイビング・ポイント)がある。その名の由来は、たいてい抜群の透明度を期待できるからだが、潮時や風向きによっては濁ることもある。この日もちょっと低めの透明度だったけど、ここの名物ツマグロ(ブラックティップ・リーフシャーク)が、もの欲しそうにやってきた。

a0043520_2230381.jpgサービスによっては、ここでときどきサメの餌付けをやっているので、サメに限らず、たくさんのサカナがダイバーのまわりにまとわりつくようになっている。おかげで、餌を持っていかなくても(わたしは餌付けには反対だ)、ボートのエンジン音を聞いただけでサカナが吹っ飛んでくるようになった。
君たち、サカナとしての自立したプライドっちゅうもんは、ないんかい? by suyap(笑)
この場所に設置してあるダイビング・ボートの係留ブイのまわりが、だらだらとオニヒトデの食害にあっている。新しいサンゴが育ってきたなと思っていると、またオニヒトデも復活して食べられてしまう…というパターンの悪循環。左上の写真にも3匹のオニヒトデが写っている。

a0043520_22311897.jpgそんなことを心配しているわたしたちの気持ちにおかまいなく、次々と登場するもの欲しそうなサメくんたち。今度はでっかいオグロメジロザメ(グレイ・リーフシャーク)がぞろぞろとやってきた。今回は総勢7匹様!とはいっても、このフレームに入ってるのは1匹だけだけど…

a0043520_2232486.jpgダイバーたちがサメに見とれているその下では、小ぶりなニジハタが物思いに沈んでいた。
このままオニヒトデが大勢で居座ると、オレたちの住処や掃除人の居場所がなくなるではないか… by ニジハタ




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by suyap | 2008-08-26 21:54 | ヤップのオニヒトデ

オニヒトデの嗜好について

北東の貿易風が弱まる季節になって、東側のリーフに潜る機会が増えた。ヤップ島の東側一帯のサンゴは、4年前の超大型台風以来、物理的ダメージ+高潮によって流出したシルトによる窒息>>オニヒトデの大発生という経過をたどって、まだまだ往時のような状態に戻るには時間がかかりそうだ。オニヒトデが最も猛威を振るっていたのは2年前だが、現在もちらほらと見かける状態が続いている。

a0043520_9225358.jpgところで、最近、オニヒトデが食べているサンゴの種類に、地域による偏りがあるのに気がついた。まだまだ十分な証拠ではないが、ちょこちょこ撮った写真をアップしておく。

まずこの季節にマンタを見るためにダイバーがよく潜るゴフヌー・チャネル付近では、オニヒトデが取り付いているのは、ほとんどコブハマサンゴPorites lutea)だ(写真左上)。

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ところが、ゴフヌー・チャネルを出て数分南にボートを走らせたところにあるワニヤン・リーフガッポウオニヒトデが取りついているのは、ほとんどキクメイシ科のナガレサンゴLeptoria phrygia)なのだ。近くにコブハマサンゴPorites lutea)もあるのに、これはいったいどうしたことだ...?

a0043520_9244146.jpgいっぽう、まだサンゴが元気な南西側のリーフでも、たまにオニヒトデを見かけることはあるが、彼らが取りついているのは、ほとんどミドリイシ類のようだ。写真はスパニッシュ・ウォールハナバチミドリイシAcropora cytherea)をむさぼるオニヒトデくん。

こういう地域ごとのオニヒトデの食性の違いに気づいたのは最近なので、まだまだ調査が足りないけど、これからも注意して写真を撮り貯めていこうと思ってます。

あっ、それから、ぜんぜん違うイッシューですが、グリーンピース・ジャパン事務局長の星川淳さんのブログをご紹介しときます:

二つの疑問
http://www.greenpeace.or.jp/info/staff/jun.hoshikawa/21?gv

結びの部分だけ引用すると:
国民/市民みずからNGO市民セクターを無法者扱いし、白と黒のあいだの多様な選択肢を否定することは、国家/政府/公権力に対するチェック責任を放棄することにほかならない。その結果、国家/政府/公権力/軍による最悪の暴走を許してしまったのが、つい60数年前の日本だったのではないか。
個々の環境現場とグリーンピースのかかわり方については100%支持できない部分もわたしにはあるけど、今回の「横領鯨肉奪取」については、グリーンピースの方法論を全面的に指示します。上記はとても示唆にとむ文章なので、一読をお薦めします。

もうひとつ、沖縄のリーフチェッカー’さめ’さんから、埋め立てで殺されるサンゴたちの悲しい報告が入りました:

悲しい方の顔
http://shark.ti-da.net/d2008-05-30.html



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by suyap | 2008-05-30 10:18 | ヤップのオニヒトデ

[ダイビング]オニヒトデはいま...

a0043520_931120.jpgヤップの海の中も春うららになってきた。マンタもまあまあダイバーの前に姿を見せてくれているミル・チャネルの外では、浅いところで小さなメガネゴンベ(Paracirrhites arcatus)が日向ぼっこしていた。ヤップの海中ではどこでも見かける光景だけど...

a0043520_934983.jpgちょっと気になるのが、この→お方の動向。オニヒトデAcanthaster planci)が、数はそんなに多くはないけど、ミル・チャネルの中や外(北西側のリーフ)のあちこちでちらほらと見かけられるのだ。リーフの切れ目など濁った水が入りやすいところほど、食われちゃったサンゴが多いみたい。でもそのすぐそばでベイビー・サンゴも着生しているから、オニヒトデ大王がめたらやたら食い尽くしているというわけではない。

a0043520_941859.jpgオニヒトデAcanthaster planci)様が大好きなサンゴはミドリイシの仲間かと思ってたら、ショウガサンゴ(Stylophora pistillata)も食べられてた。でも一箇所だけかじって、マズッと言いながら、もっと美味しいサンゴの所に行った可能性もある(笑)。

ところでオニヒトデ駆除については、わたしも琉球大学の山口先生と小野にぃにぃのスタンスに激しく(笑)同意します。
小野にぃにぃの海と島んちゅ生活「保全ダヨ」
http://ononini.exblog.jp/1397189/
記事中の山口先生のHPのURLがリンク切れなので、小野にぃにぃの引用を下に孫引用させてもらった(*をはずしたり改行など一部に手を加えました):
オニヒトデとはどのように付き合うべきか

オニヒトデによるサンゴの食害は一時的な問題である(正常な環境では、サンゴ群集は自然に回復・復活するはずである)。

サンゴ礁景観を復活させるためには、減少したサンゴを人為的に増やすことを考えるよりも、サンゴの生育環境を健全な状態に保つことが基本である。

沖縄・奄美では、オニヒトデを取り除くだけで、「サンゴ群集の作る美しい海中景観を守る」という目的を忘れた「駆除事業」が、実際には手遅れになってから「間引き」が、行われただけであった。駆除数だけが「実績」として記録されるのは全くばかげている。

そもそも駆除をするべきかどうか、やるならどこを選んでどのような規模でなすべきか、という出発点で必要な情報収集と戦略についてほとんど何も検討されてこなかった。関係した事業担当責任者の認識不足が問題である。

これまでの駆除事業の報告では、オニヒトデの駆除数とそのための経費が記載されているが、肝心のサンゴがどうなっていたのかは記載されていない。事業の事後評価もされていないで、ほとんどの場合、潜水漁業者に作業の丸投げをしただけのやりっぱなしであった。

沖縄県内全域の沿岸で1970年代から1980年代にかけてオニヒトデ駆除事業が継続され、累計で6億円以上の経費が使われ、1000万個体以上のオニヒトデが駆除されたと報告された。

1989 -1992年に環境庁による第4回自然環境保全基礎調査の一環として「海域生物環境調査」でサンゴ礁の実態調査が実施されたが、その結果、沖縄県ではサンゴの被覆率が50%を越えた場所はほとんど見られず、大部分で被度5%以下の丸坊主状態であった。

オニヒトデの根絶は、その生態的な特性(海流による幼生の広域分散)から見て無理な相談である。

特定の場所でサンゴ群集の海中景観を保全するためには、オニヒトデの生息密度(摂食速度)とサンゴの生長(回復力)のバランスを計算して、許容密度を設定し、それ以上にオニヒトデが増えないように抑えるべきである(そのための基礎データはすでにある)。
こ-ゆー考えもあるわけだから、ガイド中にわたしがオニヒトデを退治しないで無視しても、睨まないでね~^^


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by suyap | 2008-03-25 23:00 | ヤップのオニヒトデ

[ダイビング]マジック・キングダムのオニヒトデ

a0043520_81037.jpg台風4号以来不安定だった天候がやっと安定してきた。きょうは島を囲む海はどこも静かで、南西側のダイブ・サイトへもボートは快適な走りだった。

島のリーフの南端を西にかわしてすぐのヤップ・カバーンズから、西側を北に2キロくらい行ったマジック・キングダムあたりまでが、現在のヤップでサンゴの状態がいちばん良い場所だ。島の東側を全面的に食い尽くしたオニヒトデは、まだまったく目につかないか、いてもダイビング中に1匹とか、そんな感じを保っている。写真はマジック・キングダムのテーブル状ミドリイシ。一面に広がるテーブルサンゴの間から、いろんな種類のサンゴも顔を出している。

そんな場所ではサカナもシアワセそうで、エントリーして間もなく、オニカマス(バラクーダ)の群れに囲まれたり、5匹のマダラトビエイが飛び回ったりしてくれて、根のまわりでは、定番のギンガメアジホソカマスの大群が待っててくれた。

a0043520_815066.jpgというわけで、とってもハッピー・ダイビングだったのだけど、ここでも部分的にサンゴが白くなってる箇所が目についた。そこで、こういう小さなこともちゃんと記録しておくと、将来オニヒトデが大発生したときに役に立つかもしれないと思い、写真を撮っておいた。

幸い、60分の潜水時間中、オニヒトデはまったく見なかったけど、左上の写真のように、いかにもオニヒトデが「食いさし」で移動したような感じで白くなっているものが、サンゴ全体の1~2%くらい見られた。それに、「食いさし」は同じ場所に密集しておらず、10メートル以上離れた場所に次の「食いさし」が見られる-というふうだった。

どんな環境にも多少のオニヒトデはいるし、そうやってサンゴ礁が成長の早いサンゴだらけにならないように調節をしているのだという。だから、オニヒトデの人口(ヒトデ口?)とサンゴのそれのバランスが取れていれば、まったく問題はない。まわりに食べきれないくらいのサンゴがあるから、オニヒトデも少しかじっては遠くに移動するという贅沢な食べ方をして、昼間はゆっくりサンゴの陰でねていられるのかもしれない。現在の状態が、そうであることを祈る。

いっぽう、ヤップ・カバーンズでは、水深21mでアナサンゴに覆いかぶさって食事中のオニヒトデを1匹だけ見かけた。そこで、全腕の付け根と内臓をブスブスと突き刺して破壊したところ、体を仰向けに開いて伸びてしまい、すぐにゴマモンガラが寄ってきて、飛び出してきた内臓を食べはじめた。オニヒトデが大発生しているところでは、彼らはこんなに「柔」ではなく、刺しても刺してもしぶとく体を丸めて生き延びようとする。もっとも、このオニヒトデも後には体を元に戻していたから、ほんとうに絶命したという確証はない。


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by suyap | 2007-07-18 23:59 | ヤップのオニヒトデ