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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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怪しい会計報告書-ミクロネシア諸島自然体験‐2009年少年少女自然体験交流

さて、昨年のミクロネシア諸島自然体験‐2008年少年少女自然体験交流関係記事は、ミクロネシア諸島自然体験‐2008年少年少女自然体験交流-ヤップでの(推定)支出額という中途半端な書きかけて終わってしまいましたが、その後、ときどき社団法人 中央青少年団体連絡協議会の情報公開資料をのぞきにいっても、いまだに、平成20年度(2008年)の収支決算報告書が掲載されないのです!

去年の今頃には平成19年度 収支決算報告書(PDFファイル)は掲載されていましたから、これは明らかにおかしい!それに、今年に入ってから、国立オリンピック記念青少年総合センター (独立行政法人・国立青少年教育振興機構)のアカウントから、頻繁にこのブログを読みに来ておられます。また6月以降は、財務省からも何度もアクセスをいただいております。ありがとうございました^^

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それでは念のため、臆に近い政府助成金を受けてミクロネシア諸島自然体験事業を仕切っている、社団法人・中央青少年団体連絡協議会の、会計報告書等の公開資料を、ここに掲載しておきましょう:

社団法人・中央青少年団体連絡協議会:情報公開資料
http://www.chuseiren.or.jp/menu02-3.shtml
平成21年度 事業計画書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2009plan.pdf
平成21年度 収支予算書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2009budget.pdf

平成20年度 事業計画書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2008plan.pdf
平成20年度 収支予算書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2008budget.pdf

平成19年度 事業報告書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2007report.pdf
平成19年度 収支決算報告書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2007accounts.pdf

平成19年度 事業計画書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2007plan.pdf
平成19年度 収支予算書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2007budget.pdf

平成18年度 事業報告書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2006report.pdf
平成18年度 収支決算報告書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2006accounts.pdf

平成18年度 事業計画書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2006plan.pdf
平成18年度 収支予算書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2006budget.pdf

平成17年度 事業報告書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2005report.pdf
平成17年度 収支決算報告書(PDFファイル)
http://www.chuseiren.or.jp/img/2005accounts.pdf
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じつは今年の5月末、ある店で買い物をしていたわたしは、ヤップの公立小学校の校長先生のひとりに呼び止められました。
校長: お~い、スー、宿題の提出はまだか?

わたし: しゅっしゅくだい?(ドキドキ)

校長: そうよ、あの子供の団体の金の使い方を、オレたちにレポートで説明してくれると言ってたじゃないか、去年!忘れたのか?また、うちの学校からもひとり生徒が日本に行くんだ、親にも説明せないかん。

わたし: あっ、すみません。至急、提出します!
というわけで、数字にはからっきし弱いわたくしめの頭をひねって、上に掲載した社団法人・中央青少年団体連絡協議会の会計報告書ならびに予算書を読み解いてみたわけです。

それで、驚くべき事実を発見しました!早速、英文のレポートをその校長先生に提出したところ、それは次の校長会で、ヤップのすべての学区の小学校長とその情報をシェアされたそうです。ヤップの子供たちが日本に行くず~っと前にね。

それでは、その驚愕の内容の一部を挙げてみましょう:

1) もともと、中央青少年団体連絡協議会の予算規模は数千万円規模だったが、この(ミクロネシア諸島)少年少女自然体験交流事業を受け入れたことにより、一挙に倍近い億規模の予算となった。しかし2008年まで、この事業の予算は「収支予算書」には組み入れられてない。

2) (ミクロネシア諸島)少年少女自然体験交流事業を受け入れた2006年度以降の当事業費は次の通り:

2006年度(決算)
ミクロネシア>日本:72名/日本>ミクロネシア:199名
決算総額:    120,706,281円 (445,411円/名)
※この他に2007年度事前調査事業:4,491,468円が計上  

2007年度(決算)
ミクロネシア>ミクロネシア>日本:72名/日本>ミクロネシア:182名
決算額:    113,774,961円 (625,137円/名)

2008年度(予算)
ミクロネシア>ミクロネシア>日本:72名/日本>ミクロネシア:183名
ミクロネシア>日本:   21,557,000円 (299,403円/名)
日本>ミクロネシア:  82,892,000円 (452,962円/名)
対象外事業費:        300,000円
交流事業総額: 104,749,000円
(委託事業収入: 114,894,000円)

2009年度(予算)
ミクロネシア>ミクロネシア>日本:72名/日本>ミクロネシア:138名
ミクロネシア>日本: 22,180,000円 (308,056円/名)
日本>ミクロネシア: 66,670,000円 (483,116円/名)
対象外事業費:       300,000円
交流事業総額:    89,150,000円
(委託事業収入:    92,070,000円)

3) 不思議な「(諸)謝金」支出の増減:
<2006年度決算「諸謝金」>
ミクロネシア>日本: 1,628,400
日本>ミクロネシア: 10,331,550
対象外事業: 13,700円
<2007年度決算「謝金」>
ミクロネシア>日本: 0
日本>ミクロネシア: 617,450
対象外事業: 13,700円

4) 不思議な「雑役務費」の増減:
<2006年度決算「雑役務費」>
ミクロネシア>日本: 3,972,444円
日本>ミクロネシア: 9,566,735円
対象外事業: 172,610円
<2007年度決算「雑役務費」>
ミクロネシア>日本: 3,509,130円
日本>ミクロネシア: 20,933,753円
対象外事業: 159,120円


わたしは会計のプロではありませんので、これらの会計諸表を専門家が分析すると、もっと見えてくるものがあると思います。2004年に警視庁捜査二課の家宅捜索を受けて森喜朗氏によって解散された財団によってつくられた腐ったみかんを(ムリヤリ?)突っこまれた社団法人・中央青少年団体連絡協議会の会計担当者は、さぞかし頭を抱えたことでしょう。

また腐ったみかんは行く先々の良いみかんを腐らせます。きのう、わたしにファッ〇ユーと叫んだ、ヤップ州青少年課長もそのひとり=犠牲者です。現地の事情や将来を考えもせず、ゴニョゴニョと自分らのやりたいことを押し通し、政治家に公金を還流させる...そこに官僚+天下り利権が絡んでもいるのでしょう。

日本からミクロネシア(日本>ミクロネシア)への金額は、毎年ひとり当てにすると45万円から50万円近くが計上されていますが、一応わたしも旅行業のはしくれですので、それぞれのコストはかなり読めます。はっきり言って、現地で正当な対価を払っても、あの程度の内容なら、航空券代金込みでも一人あたり12万円もいかないでしょう。彼らが今までヤップでやってきたように、現地を買い叩けば10万円以下で上がります。今年は子供たち一人あたり9万5千円の参加費を徴収していますから、その金ですべてのコストはまかなえる計算です。

旅行会社は商売ですから、その利益と添乗員のコスト、同伴するコーディネーター、通訳、看護士の手当てなどを計上しても、ひとり当たりのコストは25万円を越えることはないでしょう。ミクロネシア>日本へのコストだって、もっと小額で済んでいるはず。ということは、双方向のツアーにより、毎年、数千万円近い金が浮いていると思われます。

さて、その金はどこへ行くのでしょう???


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by suyap | 2009-07-25 15:13 | ヤップと恥ずかしいニホン
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