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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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再びデング熱?

数日前、ヤップ州立病院に入院している友人を見舞ったついでに、先週はじめに経験したわたし自身の体調不良をナースに話すと、すぐ医者に会えと言われた。

え~!?わたし、ただ見舞いに来ただけなんですけど...

それで仕方なく外来に行ったらフィリピン人の外科医!が当直で(医療スタッフの限られているヤップでは、科目に関係なく診療にあたるのは普通だけど)、しかも彼はわたしにいろいろ問診している最中に「ちょっと待ってて」と言って、わたしのチャート・ファイルをデスクに広げっぱなしにしたまま、どこかへ行ってしまった。チャートとはニホンでいうカルテのことで、このファイルにはわたしがヤップに来てこの病院で世話になった最初の日からの、医者の所見、診療や処方の記録がきちんと閉じられている。診療の受付を済ませるとチャート・ファイルは担当者の手によって担当医まで届けられ、終わるとまた病院関係者の手によって保管され、普通は患者が簡単に見られるものではない。
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あまり病院のお世話になったことのないわたしだが、それでも十ウン年の歳月にはいろいろたまっているようで...チラッとのぞいてみたら...見つけちゃいました^^
Delinquent Bill Notice
滞納通知 2004年8月31日 $62.45
ひょえ~、やっぱり請求されてたんだ!

これは今から3年前の2004年8月、デング熱にかかって半日入院して点滴1500ccを受けたのだが、その支払いの滞納通知みたい(爆

デング熱(Dengue Fever):
外務省>渡航関連情報>在外公館医務官情報>各論3 デング熱
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/kakuron03.html
厚生労働省検疫所FORTH:デング熱
http://www.forth.go.jp/tourist/kansen/09_dengu.html

2004年は4月にスーパー台風にやられたあと、ヤップ島人口の7割以上が感染したんじゃないかと思われるほどデング熱が大流行した年だった。わたしの場合も突然40度近い熱が出て、はじめのうちは異様にハイテンションで動きわまれたのが、2日、3日と経つうちに水も嘔吐してしまうほどに脱水が進んだので、とうとう病院にきて点滴をリクエストしたのだった。

デング熱の場合、病院でもタイラノール(Tylenol)というアセトアミノフェン(Acetaminophen)系の鎮痛解熱剤を対症療法的に処方するくらいしか手がない。それを知っていたので、脱水症状が激しくなるまで自宅で水分補給をしながら休んでいたのだけれど、ここにきても医者はタイラノールを飲んで寝てろと言うばかり。そこを「水も飲めなくなったし排尿も2日止っている」と食い下がって、やっと点滴してもらえたのだった。スーパー台風で病院もかなり破壊された上あまりにも多くのデング熱患者が出て、もしかしたら点滴パックも不足気味だったのかもしれない。

処置室も壊れたままなので「点滴して欲しけりゃ入院になるぞ」といわれて病棟に移され、処方された3パック目を終えたらもう夜の8時、ウーン気分爽快、お腹空いた~!しかし待てど暮らせど看護士さんも誰も来ないので、とうとう点滴の針を自分で抜いて、さっさと「自主」退院(脱走)することにした。それでもちゃんとナース・ステーションに脱走申告に行くと、病院の会計は夜は閉まっているから「支払いは請求書が出たときでいいよ」といわれて、乳幼児用の保水飲料までお土産にもらったっけ(笑)。

デング熱のほうは身体に水分が入れば気分爽快となり、その後の3日間を自宅でゴロゴロ安静に過ごしたあと、7日目には嘘のように熱が引いた。わたしが経験したのは、まったく教科書どおりのデング熱発症ケースだったようだ。ヤップ人には感染しても発症しない人や、もっと症状の軽い人も多くいた。

ところで支払いのほうはそれから3年間!何度か病院のお世話になっているのに今まで請求書を突きつけられたことはなく...今回もわたしが「知らないふり」をすれば、この滞納通知はそのままわたしのチャート・ファイルで眠り続けてくれることだろう。一瞬そうしようかなとも思ったが(笑)、ヤップ州立病院の窮状を知っているので、ちゃんと支払ってあげることにした。

ところで、先週のわたしの不思議な体調変化のほうだけど...

ある朝、起きると両手首から先と両くるぶしから先がパンパンに浮腫んでいた。「あれっ、昨夜はビールも飲んでないのに...」と思って立ち上がると、膝の曲げ伸ばしに痛みが走る。胃はもたれ気味でトイレではちょっと下痢気味。ゴムぞうりに足を突っ込むのにも時間がかかるほど、スクーバ・タンクのバルブの開け閉めにも努力が要るほど、両手・両足はムクムクだったが、それでも日常生活に支障はなし。あとから思い起こせば、潜っててやけに水中で寒気を感じたので何度も水温を確かめていた。もちろん水温が特に下がっていたわけではなく、かといって体温を測りたくなるほどの寒気でもなかったので、結局、熱があったかどうかはわからずじまい。

浮腫みについては、内心「腎臓やっちゃたかな?」と不安があったものの、忙しかったのでそのまま立ち働いているうちに、3日目から症状が改善し、4日目には浮腫みも消えた。それですっかり忘れていたのだけど、実は、いま同様の症状がヤップで流行っているのだそうだ。わたしには起きなかったが、蕁麻疹のような発疹が出る人もいるそうだ。

一方、パラオではデング熱の発症が宣言された。いまパラオで流行っているデング熱では、高熱、嘔吐、下痢、関節痛、筋肉痛、発疹が特徴だそうで、「高熱」をのぞいては、ヤップで流行っている症状とほぼ重なる。それでも、ヤップでは「高熱」を伴わないという理由で、まだこれがデング熱と診断されないのだそうだ。

もどってきた医者の問診終了後、早速わたしの血も検査のために献上することになり、ただいま分身(血液)がハワイに渡航中。またアメリカの疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention)から派遣された医者が現在ヤップで調査中とのことだが、これが新しいタイプのデング熱なのか、他のウィルスによる新しい伝染病なのか、答えが出るまでにはまだ時間がかかりそうだ。

ただ前回のデング熱と今回の症状を自分自身で経験した感じでは、両方とも症状が快癒しても「なんとなく普通じゃない感じ」「身体の中に何かが住まってて、血液に乗って体内を駆け回っている感じ」、英語でいうとI feel something wrong or strange in my body.の状態がしばらく続いていた。とくに今回のは高熱もなく、浮腫みと関節痛、下痢程度でとくに重症でもないのに、なんとなく感じた健康への不安感-これは、体内に侵入したデング熱ウィルスと格闘して減少した白血球や血小板が発する信号だったのかもしれない?

おそらく今回の流行り病も蚊が媒介している可能性が高いので、これからヤップに来られるかたは、虫除けローション、虫除けシート、蚊取り線香(これはヤップで手に入ります)を用意して、野外に出るときにはしっかり防御することをお薦めします。デング熱を媒介する蚊は、水辺や水溜り、湿気のある場所で日中に活動するといわれています。そういう場所に行くときには、とくに注意してください。これらの蚊は高いところには来ないので、ホテルは1階より2階か3階(それ以上の階はヤップにはありません)が良いかも、です。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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by suyap | 2007-06-15 23:25 | ヤップな日々
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