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ミクロネシアの小さな島・ヤップより

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フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐

フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_093893.jpgお待たせしました!フジテレビ5月9日放映「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬るの第2弾。
←ヤップの海を知るダイバーの間で、「長いこと海中にあったというのに石貨には全くサンゴが付着していなかったので、一発でこれはヤラセだとわかった」と話題になった、フジテレビ・ヤラセ海中石貨

本題に入る前にひとつ告白しておこう。その壱でこの件を取り上げたとき、なんとわたしは「カスペ」が火曜スペシャルのことだって知らなかったのだ(爆)。だから何度もカスかカスか見極めようとしたけど、パソコン画面でははっきりわからなかったので、番組ウエブサイトからコピペしてタイトルにした訳。それにしてもこういう略語化が、どんどん言葉を空疎なものにしていくんだよなぁ。あっ、コピペもその類か?

さて、この番組の録画入手は困難を極めた。ヤップに来たことのある人が、「おっ、ヤップの番組だ!」と楽しみにして録画予約までしてたのに、あまりにもひどい内容なので頭にきて、せっかく録画したのを消しちゃった、とか、そういう話ばかり。ヤップの部分は20分ちょいだったらしいのだけど、やっと後半の12分を録画した人が見つかって、郵送でカセット・テープが私の手元に届いたのが1ヶ月前。それから皆んなに配るためにDVDのコピー作ったり、すべての台詞とナレーション、キャプションの英訳を作ったり、関係者やコミュニティーに相談したり、いろいろしてたので、「その弐」が遅くなってしまった。

フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0113372.jpgそれにしても、あまりにもひどいヤラセと傲慢なやり口に、ビックル10本いっき飲み(by きっこさん)してもまだ足りないくらいで、おまけにDVD作ったりビデオ起こしして翻訳したりコメント書いたりという作業をする度に、何度も何度も何度も嫌な映像を見なきゃならなかったので、ヤップにはビックルがないのでレッドブルでお腹がパンパン、頭がギンギンになってしまった今日この頃、みなさん、いかがお過ごしですか(笑)。




ここで今更そのひどい内容をいちいちあげつらっても後の祭りなのはわかっているけど、この番組の映像に登場した、知らないで協力したヤップの人たちの名誉と、捏造されたヤップのイメージが少しでも解消されることを願って、ヤラセ部分をここで暴露しておこうと思う。

それにしても前半部分の録画を入手できなかったのは残念だった。実際に番組を見た人たちから頂いたたくさんのメイルには、必ずこの前半部分に出きたシーンのことが書いてあって、『フンドシ姿で槍を持ったヤップの男が登場して、石貨に触っていたお笑い電波芸者・出川哲郎を脅す』というヤラセに、強い怒りと抗議が述べられていた。それで、わたしは『ふんどし姿の男』を演じたのが誰だか突き止めたし、どこの村で撮影されたかも突き止めた。制作側はこのシーンによってヤップのことを得体の知れない秘境・野蛮な未開地というふうに描きたかったのだろうが、現実のヤップ島でフンドシ姿で日常生活を送っている男はいないし、まして槍なんか持って歩いているわけがない。それにいくら無断で自分の所有地に入られたからといって、いきなり武器を持って襲いかかるようなことは、今も昔もヤップの習慣ではない。今ニホンでぎゃーぎゃー泣き騒いでいるアカンボウ(安●官房●●)なら、やりそうなことだけどさ(笑)。

フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0123134.jpgさて、わたしが入手した部分は、腰蓑(こしみの)・トップレス姿(日本女性の着物姿のようなもの・ヤップの伝統衣装です)の女性たちが、「ウイメンズハウス」でヤシ篭を編んでいる所に出川がやってきて、馬鹿な質問をするシーンから始まった。いまどきのヤップで「着物」で暮す女性はいない。これもフジテレビ側のリクエストで作られたシーンだ。またヤップの女性が伝統衣装では上を脱ぐのは、日本女性が着物を着たら足袋を履くとの一緒。わたしだって腰蓑を着たら上を脱ぐ(脱がなきゃ暑いし不自然だ)。ここで問題なのは、わざわざ伝統衣装になってもらっているにもかかわらず、それがヤップの日常風景ではないという説明は一切してないし、「ウイメンズハウス」の説明も間違っているということ。映像に出てくる建物は、この村の婦人会の施設であって、伝統的な女の家「ダッパル」(英語にするとウイメンズ・ハウス)ではないし、もともとダッパルがあった場所でもない。

たった12分の映像でも、いちいち文句をつけると(笑)膨大なものになるので些細な部分はぶっとばすことにするが、この番組が犯した最大の犯罪は、地元の人を、「ヤップの文化を紹介する。観光客がたくさん来るようになる」などとだまして、大嘘のヤラセの共犯に仕立てあげたことだ。彼らは少なくとも2つの「村」に撮影しに入っているのだけど、わたしが入手した後半部分に出てくる村には、$2000を支払って村人の協力や撮影許可を得たという。出川の「協力者」に仕立てられた男性Nもこの村の人だが、彼はこの取材をコーディネートした日本人が勤める会社の警備員で、上司に命じられて職務の一環として協力させられたのだ。可愛そうに、フジテレビ側が用意した「大嘘」を元に「演技」させられている。その大嘘とは、彼の「祖父が80年前にパラオからカヌーで帰ってくる途中で嵐にあい、ヤップ沖に石貨を落とした。それを引き上げようと何度も挑戦した失敗した」というもの。もちろん、これは大嘘だ。わたしが激怒するのは、ヤップの人たちが自分たちのことで自主的に「嘘」をつくのではなく、まったく関係のない日本人が、ヤップの人を使ってヤップの文化に関して日本人の都合の良いように嘘をつかせる、ということ。そしてその嘘を固めるために、嘘の上塗りをどんどん重ねていく。

フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0154440.jpgフジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0203954.jpgフジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0164823.jpgフジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0211076.jpgその嘘をホントらしく見せるために使ったのが、この4枚の画。この番組のために誰かに描いてもらったとは考えられないのだが、もしこの画に見覚えのある方がおられたら、ぜひご連絡いただきたい。大内青琥さんという、ヤップの画をたくさん残した絵描きさんのタッチに似ている様な気もするのだが…構図やタッチをパクって捏造した可能性もあるかも(笑)。

フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_034048.jpgフジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0344697.jpg協力者のNの魚突き漁を手伝うと称して出川が突いて見せたのがこれ。この映像はヤップのダイビング関係者の間で大ヒンシュクを買っている。ヤップでは誰もナマコやヒトデを食べないし、だいたい動いて逃げないこれらの生き物を、わざわざスピアで突き殺して遊んだりするようなことは、地元の漁師も子供も絶対にしない。このシーンだけ見ても、この番組の低劣さ加減が知れようというものだ。

フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0361190.jpgフジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_037690.jpgここまで書いてくるだけでレッドブル=ビックルもどきでゲップが止らなくなってるのだけど、まだまだあるから続けなきゃ。左の映像はヤップ固有種のフルーツ・バット。ニンゲンが移住してくるまでミクロネシアの島々にいた哺乳類はコウモリだけだったという説もあるくらい、とってもエンシャントな生き物だ。

昔のヤップでは土地の領有をめぐって村連合同士の大きな戦いが繰り返されていて、その勝負の都度、勝ち組と負け組で村のランクがガラガラポンになってた。でも小さな島で皆んなで生き抜くために、下のランクになってもちゃんと生き残れるような配慮がなされてて、たとえば下のランクに落ち込んだ村は海へのアクセスは悪いけど肥えた土地を与えられるとか、そんな感じだった。それでフルーツ・バットだけど、これは名前のとおり基本的にベジタリアンのコウモリで食用になる。でも島の人がみんなで食べちゃったら一気に資源がなくなるので、ちゃんと「食べていい村のランク」が決まってた。そして負け組の村だけがフルーツ・バットを食べることを許されていたのだ。西欧人が侵略してきてから大きな戦争ができなくなって、ということは村のランキングもガラガラポンがないので200年近く前の大戦争を最後に固定化しちゃったのだけど、今でも勝ち組の村の人が公然とコウモリを食べることは憚られる雰囲気は残っている。伝習というものは頑固なもので、余程の意志をもって突き破らないと変わらないという面があるからね。

それで、この画を撮影した村は勝ち組なのだ。だから撮影用に頼まれもしない限りコウモリを食卓に飾るということは絶対にアリエナイザー(by きっこさん)で、ましてコウモリの口にこんな下品な装飾をするなんてこと、ヤップの人の発想では絶対にない。コウモリはチキンなんかと同じように「食料」として調理されるから、こんなに生々しい形で供されることはない。またナレーションが「ヤップでは客人を高級食材のコウモリでもてなす」と言っているのも大嘘。理由は上に述べたとおりだ。それで続けて、「客人として高級食材でもてなされているのだから、出川は嫌でも食べなきゃならない」というセッティングにし、いやいやコウモリを口に運ぶ出川を撮り、あげくの果ての出川のコメント「生ゴミね」につなげる。どこまでヤップの人を馬鹿にしたら気がすむのだろう(怒)。

フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0381941.jpgさて、いよいよヤラセ「石貨」を探しに行くという場面で、わざわざ地図まで出して説明したロケーションがこれ。「ヤップ島の沖7キロの海底」とか言ってるけど、ヤップのどの海岸からでも、7キロも離れたらサンゴ礁が途切れてそこは深海だ(笑)。それに「そこには巨大なエイ、マンタ」がいるそうだから、そうなると地図を好意的に解釈してあげるとゴフヌーという水路になる。そしてそこなら撮影した村へ石貨を乗せた筏を引いて帰るのもホントらしくなる。だが撮影したのは北東の貿易風がガンガン吹いてた時期で、ゴフヌーを含め地図で示した海域は船を出したり潜ったりするコンディションではなかったはずだぜ、どーしたのよ?また撮影に使った村からゴフヌーまでの距離はせいぜい2キロくらい、だけど地図上のマークはゴフヌーではなく、やはり「深海」になってるなぁ(笑)。

フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_039420.jpgフジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0395417.jpg石貨の価値を釣り上げるために、すべて「人力」で探しにいく、なんて勝手な解釈をぶちかまして竹筏を組んだのはいいけどさ、左の画を撮った場所は浅瀬。そう、竹筏の推進力は竹竿(さお)だけなのよ。竿が届かない深さのところには基本的に行かない。これは潮がうんと下がっても楽に運搬や移動のできるツールであって、遠距離を、まして深場を航行するものじゃ、ないんだよね。ここで既にこの計画は破綻している(笑)。

それともうひとつの噴飯モノは、このコスチューム。日本の人が着物を着て海に入らないように、ヤップの人も海に入るときには、たとえば昔の日本の男だったら6尺フンドシとか、今だったら海パンとかになるように、昔のヤップだったら下帯だけになるのだ。それをこの番組では、出川に協力して竹筏を漕ぐヤップの男2人にも着物の正装をさせてるし、出川にいたっては、海で泳ぐのも、素潜りするのも、スクーバで潜るのも、全部「ヤップの男の正装」だった。ヤップのテレビ局がニホンに来てロケすることになって、出演者に羽織袴でスクーバやってくれと言ったら、どういう気がすると思う?ここで出演した2人のヤップの男たちも、こんな格好で海に入るのは嫌だったに違いないが、やはり何がしかの「お金」をもらっちゃったら、人間、弱いんだよなぁ。

フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_042856.jpg出ました~、動かぬ証拠。筏はまだ浅瀬を移動しているが(あたりまえだけど)、前方に見える島はルムング。ということは、ここは先の地図に出ていた北東に位置する水路ゴフヌーじゃなくて、北西にある水路ミルなんだよね。でなきゃ、あの時期こんな静かな海で撮影できたわけがないもんね(笑)。この点でも、捏造がバレバレ。嘘つくんならもっと念入りに位置とか考証しなきゃね(笑)

フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_1271999.jpgこれはついでのコメントだけど、左下に写るスクーバ・ダイバー、これは何?出川が素潜りで石貨を探してて水飲んでむせるシーンで入っちゃったんだけど、こんなミスショットを思わず残してしまうってところからも、お気楽で雑な編集をやってるのが垣間見えてくるわよね。それとも、スクーバ・タンクに貼ってるダイビング・サービスのロゴ・ステッカーを、サブリミナル効果で視聴者に植えつけようとしたか?まあ、これくらいでしかお世話になったコーディネーターにお返しできないもんね、この番組じゃ(笑)。

フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0424827.jpgで、ついに「発見」して引き上げた石貨が、これ。ナレーションでは「7mの海底に沈む80キロの重さの石貨」とあるが、オイオイ、たったの7mの海底に沈むこれっぽっちの石をヤップの男が回収できなかったというストーリーづくりは、海の民=ヤップの男に対するとてつもない侮辱ではないか!たくさんのヤップ人にこの画を見せて重さを推定してもらったところ、せいぜい20キロくらいがいいとこか、ってことだった。

フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0432658.jpgフジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0442940.jpgその後この石は村の長老の前に運ばれて、出川がいろいろしゃべっているのだけど、この長老、実は日本語の理解力は単語程度。出川が「この石貨でどんな土地をもらえますか?」と聞いた場面につづいて長老が暗闇を指差すシーンが入る。すると突然昼間に撮っておいた島の画が出て、出川がこの島とその先の入り江全部を石貨と「交換」でもらったということになる。

まず小島のほうは、元々この村の男の集会所=船着場・漁業研修所・作業場=があったところだ。そんな伝統のある大事な場所を、いくら長老といえども独断で他人に譲るわけにはいかないし、それよりも何よりも、まず外国人はこの国では土地を所有できないのだよっ!ここで長老がヤラセの演技だということを理解して協力していた可能性は低いだろう。何かの流れで(あるいは話に乗せられて)島の方を指差した瞬間を撮られ、後でうまく画をつなぎ合わせてストーリーにされたのだ。映像の恐いところは、このように画さえあれば後で何でもできちゃうというところだ。

出川はなおも図にのって、島を出川島、海をヤバイヨビーチと名づけてはしゃぐ。ビーチといってもビーチはなく(笑)、濃いマングローブに被われた内湾なんだけど。そしてそのあたりはすでに隣村で、マングローブの裏にはちゃんと人が住んでいるのだ。こんな怒アホなものを異国で見せつけられると、いちおうニホン人の端くれとして、ほんとうに恥ずかしくて海にドボンと潜って顔を隠したくなるってば。

そのあと場面はスタジオに移り、出川が「もらって」きた島とビーチの値段がいくらか当てるという馬鹿なクイズに続く。その際、ありもしないデタラメな査定方法を「ヤップ州政府の規定によると」なんて言ってハクをつけてみたり(←これって、ヤップ州政府がその気になったらフジテレビを訴えることも可能だね!)。それで無理やりの計算で値段を52万5千円にしてチョン。

ここでしっかり書いておきたいのは、ヤップの石貨は現代人が慣れ親しんだ「お金=キャッシュ」ではない、ということ。それを金に換算することはアリエナイザーだし、そんなもので石貨の価値は表せない。ことほど左様に、実際のヤップを知っててヤップが大好きな視聴者がこの番組を見て怒り狂う気持がよ~くわかる内容なのだった。

フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0451112.jpg左の写真は先日わたしが撮ってきた同じ島の写真。干潮時だったので海が後退しているが、とっても静かで素敵な場所だ。番組の録画が入ったDVDと英訳、それにわたしのコメントは、長老の息子さんを通して村に渡っている。将来また何かの取材が入ろうとしたとき、村人の判断の足しになってくれればと思う。

ヤップは「近くて手軽な秘境が撮れる」場所として、昔からニホンのメディアの餌食にされてきた。わたしが入手したお馬鹿な噴飯番組だけでも、この十数年で10を上回る。そうして「作られた」イメージでヤップが有名になっても、島の人には何のメリットもないし、作られたイメージを押し通すために、外から来る連中は今回のようなヤラセを押し付ける。このような番組を受け入れ続ければ、ヤップの人たちにとっても、ニホンの視聴者にとっても、不幸の悪循環を生むだけだ。

それでも少しずつ、こういうメディアへの露出に注意深くなっている人々は増えている。ここで番組の名前は書けないが、最近、あるニホンの有名な長寿番組の再度の取材申し込みを断ったコミュニティがあった。こんなニュースを聞くと、「わたしがこうして時間を割いて頑張ってるのも、無駄じゃないかも」と、嬉しくなるのだった。


以下に、英文ですが、ヤップ州関係機関と関係者に提出したコメントを載せておきます。

To:HPO Office, YVB and Whomever Concerned
From:********
Date:July 25, 2006
Re:Comments on a Fuji TV Program titled:
Find it yourself – The world hardest adventure quiz, “What can you buy with stone money in Yap?”
__________________________________________________

The attached is a copy of the Japanese TV program on DVD, which was on-aired on May 9, 2006, with its translation. Even though the copy covers only the latter half of the 20 minutes in which Yap was featured, you can clearly see that the program did not present Yap properly.

To make a commercial TV program, you must find sponsors whose only concern is viewer ratings. On the other hand, many viewers in Japan became very selective because there are so many TV channels and programs and, they find, many of them are just lousy. Those who have higher educational background and carriers, and those who have alternative media access such as the internet, tend to be the most selective viewers. However, this group of people is most likely to be future visitors of Yap.

If you live in Japan and understand the language, you will not have any difficulty in finding “how the program would be” based on the information of; name of TV station, on-air time, title of the program and who is appearing in it. All the TV programs are classified into some categories; documentaries, news, game shows and fictions. If a program is classified as a game show, many viewers will not take it seriously. But sponsors and producers of game shows target the viewers categorized (in their word) B-class, i.e. “retired seniors, house wives and youth with low IQ who watch TV all day long”. This group of people is hardly to make plan to visit destinations like Yap. They just look at the “funny” outfit in the TV and laugh.

Unfortunately, the program on this DVD was one of the game shows that targeted viewers like the above. The director of the program first contacted me through an agent in Japan. After reviewing the proposal, I decided not to help them because I could sense the kind of program it would be. Then I orally informed the office of HPO, submitting to them their proposal in Japanese language with the fear that they could make their way through with another Japanese source on Yap. And that’s what happened.

My understanding on this matter is that all the Yapese people who had ended up helping the filming, no matter how much they were paid, are victims, because they didn’t know how they and Yap would be presented. I understand that they helped filming believing their actions would support the tourism promotion. In other words, they were cheated. The persons to be blamed are the program makers and their Japanese agent who knowingly helped them made their way into Yap.

In Japan some people like to be involved and exposed in TV shows knowingly because they know how they will be exposed and laughed at by viewers. Some will do it for money and the others might do it for fun. But for the people in Yap, there will be no way for them to know and have informed consent in full. Thus, making local people involved in this kind of game show is a crime.

The following are my suggestions to help protect the local community from future contacts by foreign film makers;

Before accepting foreign TV or film making, it is recommended to search for information from more than one source. The information needed is its title, contents, purposes, objectives, sponsors, featuring staff, planned air time and target viewers, etc. to foresee the nature of the program. And have the applicant agree:

1) To make a written agreement on the intent, portrait rights, local benefits, and penalties.

2) To have appropriate community consultation at all stages of filming, including its design and practice.

3) To obtain the informed consent of those who might be unreasonably affected or of their legal guardian. In seeking informed consent, the applicant should explain the potential beneficial and harmful effects of the program on individuals, on the community and/or on the environment.

4) To have all the local community involved review the product before on-air.

5) To make copies of the product available to all the local communities involved besides to the agencies as stated in the Yap State Researchers’ Law.


Lastly, after the on-air of this program, I received many comments from various viewers who know Yap. All of them were so angry at the program makers. One anthropologist whose research field is Yap officially sent a protest letter to Fuji TV. Another anthropologist whose research field is Solomon Islands and PNG also announced strong interest in this case because he made many protests to the same TV Company in similar situations. Let us, some “aware” Japanese, work on the Japan side to help protect the dignity of local communities in foreign countries. At the same time, please help train the Japanese workers in Yap so that they can learn what they are expected to do for the benefit of the local communities, not for the Japanese mass media environment.

Thank you very much for your cooperation and your patience to spare your time on my comments.

Sincerely,

signed...



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フジテレビ「カスぺ! 南極!北極!自分の足で答えを探せ!世界一過酷な冒険クイズ」を斬る-その弐_a0043520_0524124.gifAbEndって何?という方は、ここをクリックして、そこにトラックバックしてあるブログを読んでみてください。広域暴力団・麻薬組織・統一協会・金正日とズブズブの関係にあり、学歴詐称・頭脳低劣・戦争大好きの独裁者=安倍晋三が内閣総理大臣になったら、た~いへんだぁ。だけど(そんな最悪事態になっても)つっこみどころもいっぱいある奴だからぁ(笑)、いまから大手マスゴミが絶対言わない・書かないネタをたくさん読んでおいて、いざというとき良い判断ができるように、なろうね。

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by suyap | 2006-07-26 23:26 | ヤップと日本のメディア
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